「詩という部屋は敷居が高い。人がなかなか入っていかないのだ。……これはもったいないことだと思う。詩はこの憂き世を生きてゆく上でずいぶん役に立つものだから」
昨年の11月末、『詩のなぐさめ』というエッセイを刊行した池澤夏樹さんは冒頭でそうおっしゃっています。リルケや中原中也など誰もが一度は耳にしたことのある詩人から、古事記や新古今和歌集、芭蕉や蕪村、漢詩まで、古今東西の詩を読み解いて、その喜びを伝えてくれるこのエッセイを読むと、久しぶりに詩集を開きたくなります。
一方、堀江敏幸さんは、最新長篇小説『その姿の消し方』で、幻の「詩人」の影を追い求める「私」の四半世紀を描いて、詩を「読む」という行為の創造性をあざやかに伝えます。フランスでの留学時代に買った古い絵はがき。その裏に書かれた謎めいた詩。戦乱の20世紀前半を生きたフランスの「詩人」と、現在を生きる「私」は、五篇の詩をとおして深く結びついてゆきます。
そんなお二人が、読むたびに新たになる詩の味わい、心にそっと寄り添ってくれる詩の魅力、奥深さについて、じっくりと語り合います。池澤さんと堀江さんが人生のさまざまなシーンで出会った詩のお話や朗読も。
日時:2016/02/16(火) 19:00 – 20:30
会場:ラカグ2F soko
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