光浦靖子と酒井順子『子の無い人生』から見た「保育園落ちた日本死ね!!!」を語る

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 大竹まことさん(66)が司会を務める文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」のコーナー「大竹メインディッシュ」に3月10日、エッセイストの酒井順子さん(49)が出演した。アシスタントの光浦靖子さん(44)を交え、『子の無い人生』について語り合った。

■共感できない本の書評ほど面白い?

 以前、酒井さんの著書『枕草子REMIX』(新潮社)の帯にコメントを寄せた光浦さん。二人は会うのは初めてだが、光浦さんは酒井さんの著書を何冊も読み、お友達になりたいと思っていた、とラブコールを送った。光浦さんは読書家としても有名で、本の書評なども頼まれるという。酒井さんはその道のプロ。「共感できない本とかありませんか?」と聞かれ「面白くない本でも、私の芸の力を最大限に発揮してここだけでも面白く読んでほしいと思って書く」と極意が明かされた。また「面白い本は面白かったとしか書きようがないときがある。つまらない本の時の方が燃えます」との言葉に光浦さんは、「褒める方が難しい、浅い段階で面白いと思っていたら申し訳ない」と書評をする際の苦労を語り合った。

■女性の活躍は子供を産むことなのか?

 2月に新刊『子の無い人生』(KADOKAWA)を上梓した酒井さん。「負け犬」が2004年の流行語にもなった『負け犬の遠吠え』(講談社)のころは「結婚している・いない」で「勝ち犬・負け犬」が決まっていたのが、最近になり結婚しているかどうかではなく「子どものいる・いない」がその線引きなのではないかと考えているという。出生率が底を打ち、子どもが貴重品のように扱われ、芸能界でも子供がいるという事をセールスポイントにしているママタレが増えてきた。そして政府は「一億総活躍社会」とのスローガンを叫び、出生率の数値目標を掲げる。そんな政府が期待する“女性の活躍”は子供を産む事なのではないか?と感じているという。

■「子無し」から見た「保育園落ちた日本死ね」

 酒井さんはブログで話題の「保育園落ちた日本死ね!!!」にも触れた。子どもがいる人は辛い状況にあるものの、政府に対し堂々と文句を言える。子どもがいない我々は、将来に対しじわじわと不安が広がっている。しかし「それも自分のせいだし」と考え、声もあげられない。酒井さんは誰が私を墓に入れるのか、私を看取るのは誰なのか、と不安になるという。光浦さんも共感をあらわし、自分も「若い時に産んでおけばよかったじゃん」と自身に問いかけることがあると語る。しかし「できなかったんだもん、本当に。自分が一人で将来病気になったら……恐ろしくて想像しない」と不安を口にした。酒井さんの著書はまたしても女性たちの不安を見事にすくいあげ、この時代の女性たちの心の様相を浮き彫りにしているのだろうか。光浦さんによる同書の書評を待ちたい。

「大竹まこと ゴールデンラジオ!」は文化放送にて月曜から金曜午後1時から放送中。

Book Bang編集部
2016年3月17日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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