注目の個性派女優・根本宗子にSMAP・稲垣吾郎もたじたじ 綿矢りさの描く強烈キャラ演じる

テレビ・ラジオで取り上げられた本

24
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 SMAPの稲垣吾郎さん(42)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」に6月3日、作家の綿矢りささん(32)が出演した。綿矢さんの描く女性主人公の繊細な自意識に、稲垣さんは共感をあらわしたり、恐れたりと稲垣さんの感情も揺さぶられた放送となった。

■史上最年少で芥川賞を受賞

 綿矢さんは17歳で小説を書き始め、初めて書いた小説『インストール』(河出書房新社)でデビュー。そして19歳のとき、『蹴りたい背中』(河出書房新社)で史上最年少で芥川賞を受賞した。『蹴りたい背中』は青春恋愛小説。日常の出来事を“毒っ気”や“痛い”綿矢さん独自の視点で描いた一作。また片思いの切なさを、「蹴りたい背中」と表すなど独特の文章表現も高く評価された。『蹴りたい背中』は150万部を超える売り上げとなり一大フィーバーを巻き起こした。

■6年間書けなかった

 しかしその直後、大スランプに陥っていたと明かされた。芥川賞で気負ってしまい、壮大な作品を書かねばと思うも全て「ボツになっていた」という。失意の中故郷の京都に戻り、ショップ店員や配膳のアルバイトなどを経験したと告白した。しかし今はその頃の経験が「よい糧になっているので、わからないものだなあ、と思っています」と振り返った。その後6年程書けない時期を過ごし「逆ギレのようになって、自分の書きたいものを書くって思った時に『勝手にふるえてろ』(文藝春秋)を書いて吹っ切れた」とスランプ脱出の契機を語った。

■“男受け”する服しかない

 最新作『ウォーク・イン・クローゼット』(講談社)は男性に合わせ着る服を変える女性が主人公。主人公が服選びについて語る部分が朗読された。ワードローブには“対男用”の服しか入っておらず、本当に着たい服が入っていないと嘆く主人公。綿矢さん自身もクローゼットの前で、本当はアロハシャツのような服が着たいのに、仕事用や「こういうの着たほうがいいのかな」という服ばかりが並んでいて悩んだことが、この小説を書くきっかけになったという。それは服が手に入るからこその悩みだと思った、と語ると、稲垣さんも「共感する人はいっぱいいると思う、男でもすごくわかる」と同意をあらわした。

■個性派女優による生芝居

 またその日は演劇界注目の個性派女優・根本宗子さんが登場し、綿矢さんの小説の主人公に扮し、『勝手にふるえてろ』や『ひらいて』(新潮社)の一節を生芝居で表現した。スタジオに造られた特設セットから、片思いをしている男性に話しかける設定で、稲垣さんを見つめながら熱演した根本さん。綿矢さんの描く強烈な個性をもつキャラクターの毒気にあてられた稲垣さんは「目をそらしてしまいました」とはにかんだ。綿矢さんは自分が小説で書いていたイメージ通りの演技に、何度も「いいですね。感動しました」と根本さんのパフォーマンスに感銘を受けた様子だった。

ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:58から放送中。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2016年6月4日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • このエントリーをはてなブックマークに追加