SMAPの稲垣吾郎さん(43)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」に12月23日、漫画家の秋本治さん(64)が出演した。今年9月、40年に亘る連載『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(集英社)を終了させた秋本さん。その後休むことなく新たな連載4本をスタートさせる。この日の番組では、なぜ秋本さんが漫画を描き続けるのか、これまでの漫画家人生を振り返りつつその情熱に迫った。
■「こち亀」を終えた理由
この日は稲垣さんが秋本さんの仕事場を訪ねて収録が行われた。「こち亀」終了直後から新作「BLACK TIGER」のネームにはいったという秋本さん。稲垣さんは「1年間ぐらいハワイに行ってきてもいい」と言うも、秋本さんは「あまり休むとモチベーションが下がってしまう」とその理由を語った。
稲垣さんは連載を終えた理由についても迫った。秋本さんは今年コミックスが200巻、連載も40周年を迎えたことに触れ、「両さんはお祭りが好きなキャラクターなので、このおめでたいときにスッと消えるのがキャラクターに合っている」と語る。そして「僕自身というより、キャラクターの幕引きとして一番の花道になる」とキャラクターのことを考えたうえでの決断だったと明かした。
■同人誌からアニメ製作まで
秋本さんは中学生のころ「星」という同人誌を一人で発行していた。何人もの作家が参加して色々なジャンルの作品が集まっているかのように、一人でいくつものペンネームを使いわけ、様々な作品を描き一冊にまとめていたという。その後18歳で株式会社タツノコプロに就職し「ガッチャマン」などの動画の製作に携わった。昼はアニメ、夜は自宅で漫画という生活だった。
その当時秋本さんが描いていた実際の同人誌を見た稲垣さんは、その中の戦争ドキュメンタリー漫画「ベトナム戦記」に注目した。登場するマニアックな銃器に「たまらないですね」と稲垣さんは銃器マニアの一面を披露すると、秋本さんも「そこまで知ってるんだ」と意気投合した様子だった。
秋本さんは23歳で漫画家の登竜門、月例ヤングジャンプ賞に入選し「こち亀」の連載を始めた。しかしアマチュア時代は劇画や少女漫画を描いていたため、ギャグ漫画を続けて行くのは難しいと考えていたという。しかし読者からの反響で、読者が喜んでくれていることを感じ「ギャグ漫画を続けていけるのではないかと思った」と心境の変化を語った。
■稲垣吾郎も登場! 新連載4本!
秋本さんはこの12月にグランドジャンプにて新作「BLACK TIGER」の連載を開始した。さらに2017年2月にはジャンプSQにて「Mr.Clice-ミスタークリス-」、週刊ヤングジャンプにて「ファインダー-京都女学院物語-」、3月にはウルトラジャンプにて「いいゆだね!」の計4本の連載を開始する。「こち亀」前に熱中していた少女漫画や本格劇画のエッセンスが入った作品も含まれており、秋本さんの漫画に対する情熱がひしひしと伝わる4作だ。
「BLACK TIGER」の1話目を朗読した稲垣さんは「西部劇を知らない今の若い子も絶対に夢中になる」と絶賛していた。
そして稲垣さんは「僕からは言えないよ」と言いながら番組アシスタントの外山惠理アナウンサー(41)を通し「BLACK TIGER」に自分を登場させてほしいと懇願した。秋本さんは稲垣さんが銃器に詳しいことをあげ、その願いを快諾。12月21日に発売されたグランドジャンプ「BLACK TIGER」第1話に稲垣さんをモチーフにしたキャラクターが描かれているという。
「ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:58から放送中。次回1月12日のゲストは作詞家の売野雅勇さん。
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