「銀河鉄道999」のメーテルの髪があんなに長いのは○○を隠すため 松本零士が明かす[ゴロウ・デラックス]

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 稲垣吾郎さん(43)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」(TBS系)に27日、漫画家の松本零士さん(79)が出演した。松本さんが描く美女の秘密が明かされた。

■リアリティの出し方

 先週に引き続き、課題図書はSF漫画界の巨匠・松本零士が創作のテクニックを余すところなく披露した『松本零士 零次元マンガの描き方』(玄光社)。番組でも創作の秘密に迫った。

 はじめに松本さんはSFにおけるリアリティの出し方について語った。SFは現実にないものだからこそ、リアリティに拘る必要があり、徹底した取材が必要だという。「宇宙戦艦ヤマト」の場合は、たまたま下宿の隣室に暮らしていた元海軍中佐から戦艦大和の設計図をもらい、ヤマトの設定に活かしたという。そしてリアリティを出すためには「なんのために描くのかテーマが大事。いつの時代の何を描くのかを選定し、歴史を知った上で物体・情景を描く」と創作に注ぐ信念を語った。

 稲垣さんは「SFだと完全なイマジネーションの世界だけでいいのかなと思っちゃうけど、必要なんですね」と大きく頷いていた。

 また松本マンガに必ず登場するのが「メーター」だ。宇宙船や戦艦のコックピットに溢れるおびただしい数のメーター描写は海外では「レイジメーター」と称されている。その発想の元はパイロット用の航空計算尺が付いたブライトリング社の腕時計だったことも明かされた。飛行機好きの稲垣さんもコックピットのメーターに「なんか憧れがあります。僕も好きです」と共感していた。

■メーテルの髪が長いのは

 松本マンガでSF要素と同じくらい人気なのが登場する美女たち。そのなかでも代表は「銀河鉄道999」のメーテルだろう。メーテルには基となったキャラクターがおり、1968年に描いた「セクサロイド」のユキというロボットがそれだ。「セクサロイド」はもともと少女マンガを描いていた松本さんが、少女マンガ誌から「男の漫画家がみんなクビになり」青年誌に進出した際に手掛けた作品だった。松本さんは仕事のなかった「わたしを助けてくれた」と作品に感謝の気持ちをあらわした。

 またメーテルやユキの髪が長いのは、「ヌードになった時に局部を隠すため。衣装と同じ」と表現上の大事なテクニックだと明かした。

 稲垣さんも松本さんの描く美女が「スゴいタイプ。本当に綺麗だよね」ととても気に入っている様子。番組後半では松本さんが稲垣さんの目の前でメーテルを描き、プレゼントしていた。

ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:58から放送中。次回の放送は11月2日。ゲストはむぎわらしんたろうさん。課題図書は『ドラえもん物語 ~藤子・F・不二雄先生の背中~』(小学館)。10月22日から番組公式Twitterアカウント(@goroudx_tbs)が開始。予告動画の掲載もはじまった。

Book Bang編集部
2017年10月28日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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