直木賞作家・辻村深月の最高傑作『かがみの孤城』 本屋大賞なるか

ニュース

1
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 2月20日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『おらおらでひとりいぐも』が獲得した。
 第2位は『いのち』。第3位は『銀河鉄道の父』となった。

 4位以下で注目は6位にランクインした『かがみの孤城』。昨年5月に発売された直木賞作家・辻村深月さんによる青春ミステリだ。いじめを受け不登校になった中学1年生の少女が主人公。主人公は自室の鏡のなかに突然現れた奇妙な「城」で生活をすることになる。同じような境遇にある6人の男女とともに、城の謎や願いを叶えてくれる「鍵」を探すことになる。ファンタジーのような設定の中、生きづらい子どもたちの成長と仲間の大切さを描き、著者の最高傑作と推す声もある。

 昨年末には雑誌「ダ・ヴィンチ」の「BOOK OF THE YEAR 2017」小説部門で1位に輝き、『このミステリーがすごい! 2018年版』でも8位にランクインしている。また4月10日に発表される「2018年本屋大賞」にもノミネートされている。

 女優で作家の中江有里さんは、同書について「読みすすめるうちに自分が同世代だった頃の息苦しさが蘇った。(中略)生き辛さを抱える大人にも響くはず。(中略)読後、大きな波にさらわれるような感動を覚えた。」と評している。
https://www.bookbang.jp/review/article/536684

1位『おらおらでひとりいぐも』若竹千佐子[著](河出書房新社)

結婚を3日後に控えた24歳の秋、東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように、故郷を飛び出した桃子さん。身ひとつで上野駅に降り立ってから50年――住み込みのアルバイト、周造との出会いと結婚、二児の誕生と成長、そして夫の死。「この先一人でどやって暮らす。こまったぁどうすんべぇ」40年来住み慣れた都市近郊の新興住宅で、ひとり茶をすすり、ねずみの音に耳をすませるうちに、桃子さんの内から外から、声がジャズのセッションのように湧きあがる。捨てた故郷、疎遠になった息子と娘、そして亡き夫への愛。震えるような悲しみの果てに、桃子さんが辿り着いたものとは――(河出書房新社ウェブサイトより抜粋)

2位『いのち』瀬戸内寂聴[著](講談社)

大病を乗り越え、命の火を燃やして書き上げた、95歳、最後の長篇小説。ガンの摘出手術と長い入院生活を終えた私は、秘書のモナに付き添われ、寝たきりのままで退院した。収まらない痛みに耐える日々、脳裏に甦るのは、これまでの人生で出会った男たち、そして筆を競った友の「死に様」だった――。ただ一筋に小説への愛と修羅を生きた女の、鮮烈な「いのち」を描き尽くす、渾身の感動作。(講談社ウェブサイトより)

3位『銀河鉄道の父』門井慶喜[著](講談社)

明治29年(1896年)、岩手県花巻に生まれた宮沢賢治は、昭和8年(1933年)に亡くなるまで、主に東京と花巻を行き来しながら多数の詩や童話を創作した。賢治の生家は祖父の代から富裕な質屋であり、長男である彼は本来なら家を継ぐ立場だが、賢治は学問の道を進み、後には教師や技師として地元に貢献しながら、創作に情熱を注ぎ続けた。地元の名士であり、熱心な浄土真宗信者でもあった賢治の父・政次郎は、このユニークな息子をいかに育て上げたのか。父の信念とは異なる信仰への目覚めや最愛の妹トシとの死別など、決して長くはないが紆余曲折に満ちた宮沢賢治の生涯を、父・政次郎の視点から描く、気鋭作家の意欲作。(講談社ウェブサイトより)

4位『屍人荘の殺人』今村昌弘[著](東京創元社)

5位『最強の鑑定士って誰のこと?(3)満腹ごはんで異世界生活』港瀬つかさ[著](KADOKAWA)

6位『かがみの孤城』辻村深月[著](ポプラ社)

7位『百年泥』石井遊佳[著](新潮社)

8位『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和[著](サンマーク出版)

9位『棲月 隠蔽捜査(7)』今野 敏[著](新潮社)

10位『西郷どん! 並製版(上・中・下)』林真理子[著](KADOKAWA)

〈単行本 文芸書ランキング 2月20日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2018年2月24日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • このエントリーをはてなブックマークに追加