芥川賞作家2人を指導したスゴ腕小説講師登場 稲垣吾郎も驚き[ゴロウ・デラックス]

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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TBS「ゴロウ・デラックス」公式サイトより

 稲垣吾郎さん(44)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」(TBS系)に9日、第158回芥川賞を受賞した石井遊佳さんと若竹千佐子さん、直木賞を受賞した門井慶喜さんが出演した。芥川賞を受賞した2人が同じ小説講座に通っていたことが明かされた。

■芥川・直木賞受賞者初顔合わせ

 この日は「ゴロウ・デラックス」恒例の芥川・直木賞受賞者登場回。収録は授賞式前日に行われ3人が一堂に会するのはこの日がはじめてだった。若竹さんと門井さんは受賞会見で顔を合わせてはいたが、石井さんはインド在住のため受賞会見には出られなかった。石井さんは会見で金屏風の前に並んだ2人が羨ましかったようで、番組は金屏風を用意し、石井さんを中心に受賞会見を再現した。

 ほぼ初対面の3人には共通点がいくつもあった。若竹さんの受賞作『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社)は宮沢賢治の詩「永訣(えいけつ)の朝」から引いた言葉がタイトルになっている。門井さんはその宮沢賢治の父親を描いた『銀河鉄道の父』(講談社)で直木賞を受賞している。どちらも岩手弁が使われている。また門井さんが現在住んでいるところは石井さんが生まれた地域だという。さらに若竹さんと石井さんは師匠が同じ、と様々な共通点のある3人だった。

■芥川賞作家2人を育てた小説講座

 63歳で芥川賞を受賞した若竹さんが作家を本気で目指し始めたのは8年前。55歳のとき夫に先立たれ、息子に勧められてはじめた小説講座がきっかけだった。番組で小説講座の様子を尋ねられた若竹さんは「2~3週間に1度集まり、人の作品や自分の作品を読んで合評するだけ。先生がこう書きなさいということはなく、読んだ感想を言い合う。その繰り返しです」「(ボロクソに言われても)それが結構面白い。人の作品もボロクソに言うけれど」と笑った。

 今回『百年泥』(新潮社)で受賞した石井さんも、別の場所ではあるが同じ時期(2009年)に同じ先生のもとで学んでいたとの仰天の情報が明らかとなった。石井さんによるとその先生は「なかなか褒めない先生って印象だった」というが、若竹さんはいつも褒められていたという。2人が同じ師匠だったと聞いた稲垣さんは「先生もすごい!」とびっくり。

 2人を指導していたのは福武書店(現ベネッセ)の文芸誌「海燕(かいえん)」元編集長の根本昌夫さん(65)。編集者時代は小川洋子さんや吉本ばななさんらを担当していたという。現在は朝日カルチャーセンターなどで小説講座を受け持っている。番組にVTRで出演した根本さんは「若竹さんの作品は今回100%とれると思っていた。ただ言った手前、とらなかったらどうしようと。ホッとした」と安堵した様子。

 2人をどう指導したかと問われた根本さんは「若竹さんはご主人が亡くなって、本当に悲しい自分の感情をぶつけるような詩を書いていた。それでは本当の意味での悲しさや喪失感は伝わらないから、もう少し時間や距離をおいたら?と言った」と具体的なアドバイス内容を明かした。石井さんに対しては「最初からこの人の小説はレベルが違う感じ。いつ新人賞をとってもおかしくない小説を書いていた」と2人の習作時代について語った。

■YouTubeも2ちゃんねるも見ます

 若竹さんはYouTubeで見たミュージカルのレ・ミゼラブルに感動し、「一斉に皆が自分の思いを叫ぶみたいなものを小説でやれないか」と考えたという。稲垣さんは「ミュージカル感・アンサンブルであって。そういう歌の聞こえ方がこの小説を読むとしてきます。ざわざわと色んなところから声が聞こえてきて」と評していた。またYouTubeのみならず「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」も見ていると告白していた。

「ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:58から放送中。次回の放送は3月15日「第158回芥川賞・直木賞受賞者が揃って登場SP!【後編】」。ゲストは引き続き石井遊佳さん、若竹千佐子さん、門井慶喜さん。公式サイトでは予告動画を配信中。
http://www.tbs.co.jp/goro-dx/

Book Bang編集部
2018年3月10日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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