稲垣吾郎も絶句 女優・岩下志麻の「狂気に満ちた」役の数々[ゴロウ・デラックス]

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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TBS「ゴロウ・デラックス」公式サイトより

 稲垣吾郎さん(44)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」(TBS系)に20日、女優の岩下志麻さん(77)と時代劇研究家の春日太一さんが出演した。芸能生活60周年を迎えた岩下志麻さんの凄まじい役へのアプローチが紹介され、稲垣さんは声を失うほどの衝撃を受けた。

■岩下志麻の「狂気の女優道」に迫る

 この日の課題図書は『美しく、狂おしく 岩下志麻の女優道』(文藝春秋)。岩下さんを春日さんが徹底インタビューしまとめた一冊だ。これまで勝新太郎や市川崑、京都太秦の職人たちなど様々な映画人を題材に著書を発表してきた春日さん。「ゴロウ・デラックス」への出演も2度目。前回は五社英雄監督を題材とした『鬼才 五社英雄の生涯』(文藝春秋)が取り上げられ、春日さんの徹底した取材で浮かび上がった五社監督の人生に稲垣さんも感動が抑えきれない様子だった。

 今回、春日さんが岩下さんに焦点を当てたのは『鬼才 五社英雄の生涯』の際のインタビューが切っ掛けだったいう。岩下さんから「驚くくらい面白いエピソードをたくさんいただけて。これ五社監督だけじゃなく他の監督でもこういう話を伺えれば、とんでもないものになるな」と感じ、さらなるインタビューを依頼したという。

 春日さんは岩下さんを「頭の中で演技のプランがちゃんと出来ていて、それを言葉に出来る方」と評する。岩下さんといえば情念たっぷりの演技が思い浮かぶが、「実はロジカルに演技を組み立てていく方」だという。「外側を作ってから器の中に自分の魂をぐっと入れ込んでいく」という2段階のアプローチをとり、そこに春日さんは惹かれたと語った。

■稲垣吾郎、怒られる

 番組では春日さんが岩下さんの「狂気の演技」を語るだけではなく、岩下さん本人も登場しこれまで出演した映画を順番に解説した。岩下さんが盲目の三味線弾きを演じた「はなれ瞽女おりん」(1977年)では、元来暗闇恐怖症でありながらも、移動中や現場でも目をつぶり、徹底的に「瞽女(ごぜ)」になりきるための感覚を磨いたという。稲垣さんは「すごい、そこまで僕はしたことありません」と早速白旗。

 春日さんは役者によって「現場で即興的に演じていくのが得意なタイプ」と「徹底的に準備し現場でもそのまま演じるタイプ」があると解説。岩下さんは後者の最高峰だという。

 稲垣さんは岩下さんとは逆に本番の合図が「カチンって鳴った瞬間から切り替わる」タイプのため、準備が遅れ、「笑の大学」で共演した役所広司さんに注意されたこともあったと告白した。お互いに、見つめ合って始まるシーンで「役所さんはもう『よーい』っていうぐらいから、こうずっと僕のこと見て。そこから世界が始まる方だったので」。そこで稲垣さんは演技前には下を向いており、「大先輩に対してすごい失礼なことしたなと思って。それを注意してくださったのがありがたいことだな。そのあたりがね、すごい勉強になりました」と岩下さんと役者ごとのタイプの違いについて語り合っていた。

■凄まじい演技の数々

 また春日さんは岩下さんの「卑弥呼」(1974年)での役作りにも注目。霊的な世界と通じる卑弥呼を演じるために、岩下さんは知り合いの霊媒師に自分の身体に卑弥呼の霊を「降ろして」もらいに行ったという。そんなアプローチの末に出来上がった岩下さん演じる卑弥呼の、異様で凄まじい動きを見た稲垣さんは「怖い……」とつぶやいていた。

 さらに恐怖の演技で世間を騒然とさせた「鬼畜」(1978年)での役へのアプローチも紹介された。子役の口に無理やりご飯を詰め込むという恐ろしいまでの演技が放送されると、稲垣さんは「これは……」と声を失うほどの衝撃を受けていた様子だった。

「ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:58から放送中。次回の放送は4月26日。ゲストは引き続き岩下志麻さんと、春日太一さん。公式サイトでは予告動画を配信中。
http://www.tbs.co.jp/goro-dx/

Book Bang編集部
2018年4月21日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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