作家の村上春樹が6月7日(木)に、フランスの芸術文化勲章の最高位コマンドゥール(騎士団長)を受章した。
フランス大使館は、「村上氏の作品は50カ国の言語に翻訳され、今日フランスでも世界でも最も読まれ、高く評価されている作家です」と発表。日本人では、これまでに岡本太郎や安藤忠雄、北野武、山本耀司、五代目坂東玉三郎、岸惠子などがコマンドゥールを受章しており、作家では1974年に芹沢光治良、1999年に蓮實重彦が受章している。
村上春樹は、1949年京都市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。1979年に『風の歌を聴け』で群像新人文学賞を受賞しデビュー。主な長編小説に『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』などがある。2017年には14作目の小説『騎士団長殺し』を刊行している。そのほか『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』などの短編小説集、エッセイ集、紀行文、翻訳書など著書多数。海外での文学賞受賞も多く、2006年フランツ・カフカ賞、フランク・オコナー国際短編賞、2009年エルサレム賞、2011年カタルーニャ国際賞、2016年アンデルセン文学賞を受賞。
昨日大使公邸で作家の村上春樹氏がローラン・ピック大使により芸術文化勲章コマンドゥールに叙されました。村上氏の作品は50カ国の言語に翻訳され、今日フランスでも世界でも最も読まれ、高く評価されている作家です。 pic.twitter.com/glAvkd9gT7
— フランス大使館 (@ambafrancejp_jp) 2018年6月8日
芸術文化勲章は、1957年に創設され、フランス共和国文化通信省より与えられる勲章。芸術・文学の領域での創造、もしくはこれらのフランスや世界での普及に傑出した功績のあった人物に授与される。シュヴァリエ、オフィシエ、コマンドゥールの3つの階級があり、駐日フランス大使と協議し、在日フランス大使館文化部、在京都フランス総領事館、もしくはフランス本国で直接、文化通信省が推薦し、フランス文化通信大臣が決定する。
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