女優の杏 作家たちが〆切の苦労を明かした一冊に爆笑!「〆切は始まりであり終わりである」

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 女優の杏さん(30)とナビゲーターの大倉眞一郎さんが毎週1冊ずつ本を持ちより紹介するJ-WAVEの番組「BOOK BAR」。11月20日の放送で杏さんは作家と〆切の関係についての小文が集められた『〆切本』(左右社)を紹介した。

■〆切があるからこそ書ける

 杏さんは「みんなみんな生きているんだ〆切なんだ」と『〆切本』を紹介した。『〆切本』は夏目漱石から村上春樹、西加奈子まで90人の作家・漫画家たちが〆切を守れぬ言い訳から、〆切があることで頑張れるという告白、〆切を守らせようとする編集者との戦いなど、〆切にまつわるエッセイ、対談などを収録した異色の一冊。

 杏さんは夏目漱石や太宰治など文豪の有名な作品も「リアルタイムで〆切を破ったり破らなかったりして連載されていたんだ、と考えると急に身近に感じる」と感嘆しながら「久しぶりに爆笑の本でした」と作家と編集者の苦労が詰まった爆笑の一冊を紹介した。

 エッセイ『杏の気分ほろほろ』(朝日新聞出版)を上梓したばかりの杏さんは自身の〆切エピソードも明かした。同書は月に1度の連載を3年半分まとめた一冊。ドラマがあるときなど忙しい時は苦労したと語るが「かといって時間のあるときに先に書いておこうとはならないんですよねえ」と苦笑しながら告白。そして「〆切は始まりであり終わりである。破るも破らないも、なければ書けないもの」と〆切の大切さを語った。大倉さんも「〆切があるから原稿が仕上がる」と〆切こそが執筆の原動力になっていると同意した。

■内容よりも声・話し方

 大倉さんは「私は自分の声が毎日違って聞こえる」と『8割の人は自分の声が嫌い 心に届く声、伝わる声』山崎広子[著](KADOKAWA)を紹介した。同書は見逃されている「声」の大切さを改めて説いた一冊。大倉さんは声を仕事にする人以外も皆読んだ方がいい、と絶賛した。

 人間は話の内容が複雑な場合、視覚的な効果や声と口調に大きな影響を受けてしまうため、内容よりも声や話し方によって人を動かすことができると著者は述べている。しかし政治家でも5%の人しか声の力を使えていないという。例外的に声の力を120%活かしている衆議院議員もおり、その人がもし総理大臣になったとしたら、この国を思い通りに動かすことができるのでは、と恐怖を感じると著者は述べている。

 3週連続ゲストの『赤い口紅があればいい』(幻冬舎)を上梓したばかりの野宮真貴さんは「美人になれるヒントが詰まった本」として『美しくなるための心がけ50』中原淳一[著](イースト・プレス)を紹介。また三省堂書店の内田剛さんが『メメントモリ・ジャーニー』メレ山メレ子[著](亜紀書房)を紹介した。

BOOK BAR」はJ-WAVEにて毎週日曜0時(土曜深夜)から放送中。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2016年11月25日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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