第57回谷崎潤一郎賞が23日に発表され、金原ひとみさんの『アンソーシャル ディスタンス』(新潮社)に決まった。
受賞作『アンソーシャル ディスタンス』は、緊急事態宣言が発出された直後に書かれ、COVID-19(新型コロナウィルス)の流行に翻弄される男女を描いた表題作を初め、高濃度アルコール飲料に溺れる女性の転落を描いた「ストロングゼロ」など、孤独から逃れようと様々なものに依存する人々を主人公にした5篇が収録された作品集。
著者の金原さんは、1983年生まれ。2003年に『蛇にピアス』で第27回すばる文学賞を受賞。2004年に同作で第130回芥川龍之介賞を受賞している。2010年には『トリップ・トラップ』で第27回織田作之助賞、2012年に『マザーズ』で第22回Bunkamuraドゥマゴ文学賞、2020年に『アタラクシア』で第5回渡辺淳一文学賞を受賞。その他の著書に『アッシュベイビー』『AMEBIC』『ハイドラ』『マリアージュ・マリアージュ』『持たざる者』『軽薄』『クラウドガール』『パリの砂漠、東京の蜃気楼』などがある。
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- アンソーシャル ディスタンス
- 価格:1,870円(税込)
受賞作の選評は、10月8日発売の「中央公論」(11月号)に掲載される予定。なお、贈賞式は10月22日に東京都内で関係者のみで行われる。
「谷崎潤一郎賞」は、中央公論新社が創業80周年を記念して1965年に創設した文学賞。明治・大正・昭和を通じて、幅広いジャンルで活躍した谷崎の業績にちなみ、時代を代表する優れた小説・戯曲に与えられる。第57回の選考委員は、池澤夏樹、川上弘美、桐野夏生、筒井康隆、堀江敏幸の5氏が審査を務めた。
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