石原慎太郎 死後に出版された自叙伝がベストセラー1位 私小説、エッセイ、自伝で「遺稿」は出揃ったのか?[文芸書ベストセラー]

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 6月21日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『「私」という男の生涯』が獲得した。
 第2位は『子宝船
きたきた捕物帖(二)』。第3位は『マスカレード・ゲーム』となった。

 1位に初登場の『「私」という男の生涯』は今年2月に亡くなった作家で元東京都知事の石原慎太郎氏の自叙伝だ。弟の裕次郎さんや家族への感謝、文学や政治への思い、女性遍歴などが赤裸々に綴られており、自身と妻が亡くなった後の出版を望んでいたという。石原氏の「遺稿」といえば、3月に文芸誌「新潮」4月号で私小説を思わせる最後の短編小説が発表された。また同じく3月に総合誌「文藝春秋」4月号で余命宣告後の心情を綴ったエッセイも発表されている。6月9日に行われた「お別れ会」の一週間後に自伝が出版されたことを考えると、更に「遺稿」が控えているのかとも思わせる。この自身の死さえも物語の一部にしてしまう石原氏の試みは、それまでの価値観や倫理観に反逆し日本に衝撃を与えた『太陽の季節』(新潮社)でデビューした彼らしく、最後の最後まで自分自身と常識への挑戦を続けた証といえるだろう。

1位『「私」という男の生涯』石原慎太郎[著](幻冬舎)

「自分と妻」の死後の出版のために書かれた自伝(幻冬舎ウェブサイトより)

2位『子宝船 きたきた捕物帖(二)』宮部みゆき[著](PHP研究所)

江戸は深川、二人の「きたさん」が、事件を通して成長していく物語。2年ぶりとなる今作には、新たなエピソード3話を収録!(PHP研究所ウェブサイトより)

3位『マスカレード・ゲーム』東野圭吾[著](集英社)

解決の糸口すらつかめない3つの殺人事件。共通点はその殺害方法と、被害者はみな過去に人を死なせた者であることだった。捜査を進めると、その被害者たちを憎む過去の事件における遺族らが、ホテル・コルテシア東京に宿泊することが判明。警部となった新田浩介は、複雑な思いを抱えながら再び潜入捜査を開始する――。累計490万部突破シリーズ、総決算!(集英社ウェブサイトより)

4位『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬[著](早川書房)

5位『転生幼女はあきらめない7』カヤ[著](一二三書房)

6位『小さいわたし』益田ミリ[著](ポプラ社)

7位『俺は全てを【パリイ】する 5 ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~』鍋敷[著](アース・スターエンターテイメント)

8位『掟上今日子の忍法帖』西尾維新[著](講談社)

9位『嫌われ者の俺はやり直しの世界で義弟達にごまをする』赤牙[著](アルファポリス)

10位『悪役令嬢でも家事がしたい! ~死亡フラグを回避するため家事に没頭していたら、竜の王子に好かれてしまいました~』カイシャイン36[著](SBクリエイティブ)

〈文芸書ランキング 6月21日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2022年6月25日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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