「ただの大喜利じゃない。読む度に新たな発見がある」又吉直樹、ヨシタケシンスケの共作『その本は』[文芸書ベストセラー]

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 10月18日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『転生したらスライムだった件 20』が獲得した。
 第2位は『ハヤブサ消防団』。第3位は『烏の緑羽』となった。

 4位以下で注目は5位にランクインした『その本は』。お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹さんと大人気の絵本作家ヨシタケシンスケさんの共著。ストーリーは二人の男が王様に頼まれ「めずらしい本」の話を探しに出かける。一年後旅から戻った二人はかわるがわる王様にいろんな本の話を聞かせることに。ヨシタケさんらしき男と又吉さんらしき男が笑いあり涙ありの様々な本の話を紡いでいく。ライターの篠原知存さんは《感心したり、ニヤついたり、つい吹き出したりしながら読み進めていくうち、ただの大喜利じゃないことに気づく。胸の底にある感情を呼び起こすような話が挟み込まれる。やがて物語世界に引き込まれていく。》と紹介。《作中人物である二人の男の絵が、なぜ作家自身に似せてあるのか。複雑な入れ子構造は何なのか。私は王様ではなく小4の次男にせがまれて何度も読み聞かせているが、読むたびに新たな発見がある。子供だけでなく大人にもオススメの快作。》と評している。

1位『転生したらスライムだった件 20』伏瀬[著](マイクロマガジン社)

シリーズ累計3000万部突破!最強転生ファンタジー最新刊いよいよ登場。(マイクロマガジン社ウェブサイトより)

2位『ハヤブサ消防団』池井戸潤[著](集英社)

ミステリ作家vs連続放火犯 のどかな集落を揺るがす闘い!東京での暮らしに見切りをつけ、亡き父の故郷であるハヤブサ地区に移り住んだミステリ作家の三馬太郎。地元の人の誘いで居酒屋を訪れた太郎は、消防団に勧誘される。迷った末に入団を決意した太郎だったが、やがてのどかな集落でひそかに進行していた事件の存在を知る───。連続放火事件に隠された真実とは? 地方の小さな町を舞台にした、池井戸作品初の“田園”小説として、「小説すばる」連載中から話題を呼んだ珠玉のミステリ。(集英社ウェブサイトより)

3位『烏の緑羽』阿部智里[著](文藝春秋)

「なぜ、私の配下になった?」生まれながらに山内を守ることを宿命づけられた皇子。葛藤と成長、彼らのその先には――(文藝春秋ウェブサイトより)

4位『おいしいごはんが食べられますように』高瀬隼子[著](講談社)

5位『その本は』又吉直樹[著]ヨシタケシンスケ[著](ポプラ社)

6位『ちったい俺の巻き込まれ異世界生活2』ぬー[著](ツギクル)

7位『「十二国記」30周年記念ガイドブック』新潮社[編](新潮社)

8位『魔導師は平凡を望む 30』広瀬煉[著](フロンティアワークス)

9位『サイレント・ウィッチ IV -after- 沈黙の魔女の事件簿』依空まつり[著](KADOKAWA)

10位『#真相をお話しします』結城真一郎[著](新潮社)

〈文芸書ランキング 10月18日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2022年10月22日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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