SDGsの次は「食糧危機への不安」が金脈? 人工肉やゲノム編集魚に培養母乳……「私たちは何を食べさせられるのか?」最新フードテックの末路[新書ベストセラー]

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 1月24日トーハンの週間ベストセラーが発表され、新書第1位は『日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで』が獲得した。
 第2位は『バカと無知 -人間、この不都合な生きもの-』。第3位は『成熟スイッチ』となった。

 4位以下で注目は10位にランクインした『ルポ 食が壊れる 私たちは何を食べさせられるのか?』。国際ジャーナリストの堤未果さんが人工肉やゲノム編集された魚、培養母乳など最新テクノロジーを駆使したフードテックが行き着く先に待つ、恐ろしい食の未来について警鐘を鳴らした一冊。世界の市場で食をめぐり何が起きているかを解説し、救世主に見えた技術で誰が儲け、何を狙っているのかを詳述している。堤さんはまた、最新テクノロジーを使った手法とは別の方法で食と農を救おうとしている人々の試みも紹介し、まえがきでは《方向を定め、その先の未来へギアを入れるのは、私たち自身なのだ》と読者に選択を委ねている。

1位『日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで』磯田道史[著](中央公論新社)

歴史には裏がある。古文書を一つずつ解読すると、教科書に書かれた「表の歴史」では触れられない意外な事実が見えてくる。明智光秀が織田信長を欺けた理由、信長の遺体の行方、江戸でカブトムシが不人気だった背景、忍者の悲惨な死に方、赤穂浪士が「吉良の首」で行った奇妙な儀式、漏洩していた孝明天皇の病床記録……。古文書と格闘し続ける著者が明らかにした、戦国、江戸、幕末の「歴史の裏側」がここにある。(中央公論新社ウェブサイトより)

2位『バカと無知 -人間、この不都合な生きもの-』橘玲[著](新潮社)

正義のウラに潜む快感、善意の名を借りた他人へのマウンティング、差別、偏見、記憶……人間というのは、ものすごくやっかいな存在だが、希望がないわけではない。一人でも多くの人が「人間の本性=バカと無知の壁」に気づき、自らの言動に多少の注意を払うようになれば、もう少し生きやすい世の中になるのではないだろうか。科学的知見から、「きれいごと社会」の残酷すぎる真実を解き明かす最新作。(新潮社ウェブサイトより)

3位『成熟スイッチ』林真理子[著](講談社)

昨日とは少し違う自分になる「成熟スイッチ」はすぐそこにある――。ベストセラー『野心のすすめ』から9年、人気作家が成熟世代におくる待望の人生論新書。日大理事長就任、「老い」との近づき方など、自身の成熟の現在地を明かしながら、「人間関係の心得」「世間を渡る作法」ほか四つの成熟のテーマについて綴っていく。先輩・後輩世代とのつき合い方、自分の株が上がる「お礼」の方法、会話を面白くする「毒」の入れ方など、著者ならではの成熟テクニックが詰まった一冊!(講談社ウェブサイトより)

4位『ゼロからの『資本論』』斎藤幸平[著](NHK出版)

5位『80歳の壁』和田秀樹[著](幻冬舎)

6位『死は存在しない 最先端量子科学が示す新たな仮説』田坂広志[著](光文社)

7位『人類の起源 古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」』篠田謙一[著](中央公論新社)

8位『未来の年表 業界大変化 瀬戸際の日本で起きること』河合雅司[著](講談社)

9位『世界のニュースを日本人は何も知らない4 -前代未聞の事態に揺らぐ価値観-』谷本真由美[著](ワニブックス)

10位『ルポ 食が壊れる 私たちは何を食べさせられるのか?』堤未果[著](文藝春秋)

〈新書ランキング 1月24日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2023年1月28日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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