「映画化は難しいのでは…」が「素晴らしい作品に!」作者も脱帽した映画「ロストケア」原作がベストセラー

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 4月4日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文庫第1位は『神様の御用人 継いでゆく者』が獲得した。
 第2位は『流人道中記(上)』。第3位は『お探し物は図書室まで』となった。

 4位以下で注目は9位にランクインした『ロスト・ケア』。2013年に刊行された葉真中顕さんによる介護をめぐる連続殺人を題材にしたミステリ小説。3月24日に映画版が公開され話題となった。映画では自らの信念のもとに「ロスト・ケア」を行う介護士・斯波を松山ケンイチさん、彼を追求する検事・大友を長澤まさみさんが演じる。作者の葉真中さんは《最初は映画化は難しいのではと思っていたのですが、まったくの杞憂でした。原作を大友と斯波の対決を中心に据えた人間ドラマにアレンジすることで、核となるテーマを見事に描ききった前田哲監督ほか、スタッフ、キャストのみなさんの手腕に脱帽です。特に松山ケンイチさんと長澤まさみさんの発するセリフのひとつひとつが、観る者への問いかけのようで、原作者という立場を忘れて見入ってしまいました。熱演をしてくださったことに感謝申し上げます。贔屓目抜きに素晴しい作品になったと思っております。》と映画版のアレンジを高く評価するコメントを発表している。

1位『神様の御用人 継いでゆく者』浅葉なつ[著](KADOKAWA)

御用人である萩原敏益のもとを訪れたのは、子どもの姿をした神様・久久紀若室葛根神。時代と共に力を削がれ失った、かつての姿を取り戻したいという御用を告げられて……。良彦の祖父・敏益の生前最期の御用を描いた表題作「継いでゆく者」をはじめ、書き下ろし番外編小説を3本収録!第10巻のその後、良彦や黄金たちの御用や日常も明らかに。そして登場人物たちのプロフィールや、読者からのQ&Aなど、初公開情報が詰まった「神様の御用人 回顧録」も収録。ファン必携の一冊!(KADOKAWAウェブサイトより)

2位『流人道中記(上)』浅田次郎[著](中央公論新社)

「痛えからいやだ」と切腹を拒み、蝦夷へ流罪となった旗本・青山玄蕃。ろくでなしであるはずのこの男には、弱き者を決して見捨てぬ心意気があった。(中央公論新社ウェブサイトより)

3位『お探し物は図書室まで』青山美智子[著](ポプラ社)

2021年本屋大賞第2位!!「お探し物は、本ですか?仕事ですか?人生ですか?」仕事や人生に行き詰まりを感じている5人が訪れた、町の小さな図書室。彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。自分が本当に「探している物」に気がつき、明日への活力が満ちていくハートウォーミング小説。(ポプラ社ウェブサイトより)

4位『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん6』燦々SUN[著](KADOKAWA)

5位『Re:ゼロから始める異世界生活33』長月達平[著](KADOKAWA)

6位『流人道中記(下)』浅田次郎[著](中央公論新社)

7位『晩節遍路 吉原裏同心(39)』佐伯泰英[著](光文社)

8位『わたしの幸せな結婚』顎木あくみ[著](KADOKAWA)

9位『ロスト・ケア』葉真中顕[著](光文社)

10位『カケラ』湊かなえ[著](集英社)

〈文庫ランキング 4月4日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2023年4月8日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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