『坂の途中の家』角田光代著

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坂の途中の家

『坂の途中の家』

著者
角田光代 [著]
出版社
朝日新聞出版
ジャンル
文学/日本文学、小説・物語
ISBN
9784022513458
発売日
2016/01/07
価格
1,760円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『坂の途中の家』角田光代著

[レビュアー] 産経新聞社

 里沙子は刑事裁判の補充裁判員に選ばれた。担当することになったのは、30代の母親が生後8カ月の長女を浴槽に落として死なせ、殺人罪に問われた事件。法廷で明らかにされていく被告人の鬱屈した日々は、もうすぐ3歳になる娘がいる自分自身の体験と重なってしまう。〈浴室の湿気やにおい、裸足(はだし)の裏のタイルの感触までが浮かぶ。まるで自分が泣き止(や)まない赤ん坊を抱いてそこに立っていたかのように〉。もしかしたら、私が彼女だったかもしれない。娘を殺したかもしれない…。平凡な暮らしにひそんだ“恐怖”をえぐり出すサスペンス。(朝日新聞出版・1600円+税)

産経新聞
2016年1月24日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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