『0 to 100 会社を育てる戦略地図』
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【ビジネスパーソンの必読書】『0 to 100 会社を育てる戦略地図』山口豪志著
[レビュアー] 産経新聞社
■共感がエンジンに
起業のアイデアを持っている人は少なくないはずだ。しかし、実際に自分の会社を始める人は少数。成功して上場に至るとなると「ごくわずか」と言っていい。
「クックパッド」「ランサーズ」など多数のベンチャーの創業に関わった著者が、成功例を作り出すにはどうすればいいかを具体例を挙げて解説する。
上場までを6フェーズ(段階)に分けるが、「ゼロマエ」すなわち「起業前夜」からスタートするのが特徴。ゼロマエのフェーズでは、アイデアを持つだけでは足りない。それが「想い」と結びつくことで、起業の「テーマ」ができる。さらにそれが他者に「共感」されることで初めて起業の準備が完了、次のフェーズに移れる。
ゼロマエで重要な役割を果たす「共感」は、本書の至るところで大切な要素として強調される。時には損得勘定を度外視した「共感」が力強いエンジンになるのだ。