【聞きたい。】週刊SPA!編集長・犬飼孝司さん 『週刊SPA!』(扶桑社)

インタビュー

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【聞きたい。】週刊SPA!編集長・犬飼孝司さん 『週刊SPA!』(扶桑社)

[文] 三保谷浩輝


週刊SPA!編集長・犬飼孝司さん

■創刊30年 新たな光で斬り込む

 「世相をスパッと斬る-がネーミングの由来ともいわれ、そうなんだろうなとは思いますが、実は諸説あってわからない。オフィシャルな見解がないので…」

 昭和63年6月に誕生し、今年創刊30年を迎えた『週刊SPA(スパ)!』。この春、10代目編集長に就任した犬飼孝司さんが困惑するネーミングの謎も、サブカルチャーを軸に独自路線を邁進(まいしん)してきた同誌らしいか。

 カルチャーから生活情報、投資、恋愛まで「30~50代の働く人の欲望と不安に寄り添う」スタンス。30周年記念の5月22日号の特集も〈負け組3000人の共通点〉〈底打ち宣言! 仮想通貨で一発逆転〉〈素人おっぱい20人撮〉など。

 「編集部員がおもしろいと思ったモノに飛びついて本誌やウェブ、書籍でも掘り下げる。仮想通貨は初期からやって、日本のメディアで一番詳しいのでは。早すぎて4年前発売の単行本は売れませんでしたが…」

 今春23年ぶりに復活した「ゴーマニズム宣言」や、「オヤジギャル」の流行語も生んだ中尊寺ゆつこの漫画のほか、「だめんず・うぉ~か~」「「みうらじゅん×リリー・フランキーのグラビアン魂」、犬飼さんが立ち上げた漫画「アラサーちゃん」など歴代人気連載も多い。それでも活字離れの影響はジワジワ。

 新編集長は「新しいことをどんどんやっていく」とゲキを飛ばす。靴、かばんの物販、記事が音声で聞けるオーディオブック、グラビア女性が動くVR(仮想現実)にも着手。6月10日まで1カ月間毎週末、東京・渋谷で新旧連載陣のイベントも仕掛けている。もちろん、誌面づくりでも…。

 「たとえば、今の日本経済、お金が回っていないのが諸悪の根源。世の中にお金を回すこと…そういうところに斬り込んでいく。スパッと斬ってそこからこぼれ落ちたもの、人があまり目をつけていなかったものに光を当てていきたい」

 使命感も新たに、構えは万全。その切り口、切れ味に注目だ。(三保谷浩輝)

   ◇

【プロフィル】犬飼孝司

 いぬかい・たかし 昭和50年、奈良県出身。早稲田大学卒。別の出版社を経て平成12年、扶桑社入社以来、SPA!編集部一筋。

産経新聞
2018年5月27日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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