【気になる!】コミック 『国境のエミーリャ(1)』

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国境のエミーリャ

『国境のエミーリャ』

著者
池田 邦彦 [著]/津久田 重吾 [著]
出版社
小学館
ジャンル
芸術・生活/コミックス・劇画
ISBN
9784098500277
発売日
2020/02/12
価格
650円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

【気になる!】コミック 『国境のエミーリャ(1)』

[レビュアー] 産経新聞社

 もしも戦後日本が東西分割され、東京もベルリンのように「壁」で分断されていたら-。架空の歴史を想像力豊かに描いた漫画。

 物語の舞台は1962年の東トウキョウ。十月革命駅(旧上野駅)の人民食堂で働く19歳の給仕係、エミーリャが、西側への「脱出請負人」として奔走する。

 逃亡する者は容赦なく銃殺され、登場人物たちは笑顔を見せない。キナ臭い世界観と息詰まる展開が魅力的だ。街を走るのは共産圏でおなじみのトロリーバスに、東独製の車「トラバント」。細部へのこだわりも読み応えがある。(池田邦彦著、津久田重吾監修協力、小学館・591円+税)

産経新聞
2020年2月23日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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