【気になる!】文庫 『男』

レビュー

1
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

男

『男』

著者
幸田 文 [著]
出版社
講談社
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784065203767
発売日
2020/07/13
価格
1,650円(税込)

書籍情報:openBD

【気になる!】文庫 『男』

[レビュアー] 産経新聞社

 文豪・幸田露伴の娘で随筆家、小説家の著者の「男」をテーマにした随筆選。それぞれの仕事に精励する男たちをルポした昭和34年の雑誌「婦人公論」連載11編を中心に収録している。

 同連載ではサケ漁、製鉄所、森林伐採、橋脚工事、救急医療、少年院などハードな現場に出かけ、話を聞き、自らも体感し、「男」に迫る。黙ってよく働く男の姿に「だいじにしなければなあ」、回を重ねるごとに「いよいよ惚(ほ)れっぽくなったか」の心情も。その筆致は、たった一字のタイトル同様、潔く、粋だ。

 今年、没後30年。巻末の年譜や著書目録にも改めて見入った。(幸田文著、講談社文芸文庫・1500円+税)

産経新聞
2020年7月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • このエントリーをはてなブックマークに追加