『明日のフリル』
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『明日のフリル』松澤くれは著
[レビュアー] 産経新聞社
天才ファッションデザイナー、梓振流(ふりる)が作る服との出会いをきっかけに、アパレル販売員、五福あやめの退屈な毎日が変わり始める。
あやめが勤務するのは、手ごろな価格で流行の服を売る大手アパレル。仕事に追われ、同世代の友人も洋服への関心は高くない。そんな中、振流が作った一着のワンピースに心を動かされたあやめは、服選びや販売員の役割に悩みながらも仕事にも前向きになる。
作中を通してファッションの力が描かれる。好きな服を着て気分を上げ、自分らしさを表現する。服の選び方によって、毎日が自由で楽しくなると気づかせてくれる物語だ。(光文社・1980円)