長野県の病院を舞台に、新型コロナウイルスの流行に襲われた医師たちの奮闘を描く、現役医師による小説。前作『臨床の砦』の続編となる。
令和2年2月、感染者を乗せた大型クルーズ船が横浜港に着岸。長野では現実主義者で皮肉屋の内科医・日進が「こんな田舎の小病院で、新型コロナ患者を診るなんて無理」と主張するが、月内には患者が搬送された。
未知の症状、物資や人員の不足、医療従事者への差別的な扱い―。それでも、困っている人を助ける使命を果たそうとする人間の姿を照らす。(小学館・1650円)
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2022年10月30日 掲載
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