トースト、米、みそ汁…。1週ずつ、それらをおいしく焼く、炊く、作るといった課題に取り組んでいくのがこの本のコンセプト。ただ、写真の類はない。料理は面倒であることを前提としつつ、簡単レシピ本とは一線を画す、筆者の「自炊論」が展開される。
底流にあるのは、なぜ自炊をしなくなるのか、という問い。長続きのコツとして「感動>面倒」という公式を導き出した筆者の論は、家事分担の在り方にも及ぶ。
その解は、作った人にまず「感謝して食べること」だという。毎週課題を解くごとに、ごはんの味わい深さが増しそうだ。(朝日出版社・2178円)
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2024年2月4日 掲載
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