中瀬ゆかり「読みだしたら止まらなくなった」前代未聞の企てを画策する熱い男達に興奮

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 TOKYO MXの情報番組「5時に夢中!」の人気コーナー「中瀬親方のエンタメ番付 8月場所」が8月25日に放送された。同コーナーはエンタメ全般に造詣の深い、新潮社出版部部長の中瀬ゆかりさんが毎月感銘を受けたエンタメベスト3を発表するコーナー。今回中瀬さんが紹介したのは以下の3作。

関脇(第3位)漫画『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』永田カビ[著](イースト・プレス)

 投稿サイトpixivで480万超閲覧された話題作。著者は高校卒業から10年間、漫画家になりたいと考えながら息苦しい生活を続けていた。自分を楽にしてあげたいと考えるも自分の本心がどこにあるのかわからない。そこで自分を解き放つために選んだのが「レズビアン風俗」だった。中瀬さんは「ただの体験記に終わらずに、自分の内面に向き合い、いかにして自分の人生に立ち返って行くか、すごく生々しく書かれていて感動的ですらあった」と評し「行ってみたくなるくらいの温かさが伝わってきました。いい漫画でした」と薦めた。

大関(第2位)書籍『魂の退社』稲垣えみ子[著](東洋経済新報社)

 朝日新聞の記者だった稲垣えみ子さんが退社の経緯を綴った一冊。50歳で夫なし、子どもなし、無職になった著者。現在は電気代200円のミニマムな生活をしているという。中瀬さんは「自分も会社員として生きていて、会社の看板を外した時どうなるかということを恐ろしくて考えなかった。稲垣さんはそれを果敢にもやってのけた。手放したことによって今まで見えなかったものが見えてきたということが、素直な文章で書かれていて、ぐっときた。会社員として、それを手放すかどうかという狭間にいる人に読んでほしい」と自身の境遇も重ねて語った。

横綱(第1位)書籍『室町無頼』垣根涼介[著](新潮社)

 室町時代を舞台にした歴史エンタテインメント。中瀬さんは「これがとにかくめちゃめちゃ面白い。読みだしたら夢中になって止まらなくなって」と絶賛。応仁の乱前夜の室町時代は格差の拡大する現代とも似たような状況にあった。権力側に食い込んだならず者の頭目・骨皮道賢と、市中の浮浪の徒である蓮田兵衛。2人は日本史に悪名を刻む前代未聞のたくらみを企てていた。魅力的な2人の男を軸に、それをサポートする凄腕の兵法者や味のある遊女も登場する。中瀬さんは「魅力的な男達に熱くなりたいと思ったらこの夏絶対に外せない、当たりの一冊」と薦めた。

5時に夢中!」はTOKYO MXにて毎週月曜から金曜夕方5:00より放送中。木曜はメインMCにふかわりょう。アシスタントは上田まりえ。コメンテーターに岩井志麻子、中瀬ゆかり。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2016年8月26日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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