「読み手に伝わりやすい資料」をつくるデータ表現 5つのヒント――Google流 資料作成術

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色は控えめに使う

数字の相対的な重要さを表現したいときは、右下のようなヒートマップ(色分け図)が便利です。


同書 44ページより

数字を入れただけの左の表は、読み手がデータを解釈するのに時間がかかります。読み手は、視線を動かしながら数字を見て、頭の中で順位付けをしてからその意味を考える、というプロセスをたどる必要があります。

これを、右の表のように数字の高低を色の濃淡で区別すれば、読み手はそれほど視線を動かさずに済み、すぐに数字の重要性を認識できるでしょう。

ただし、数字を色分けするときには注意が必要です。使い方によっては逆の効果を生んでしまうからです。たとえば、次のような表はわかりやすいでしょうか?


同書 119ページより

とてもカラフルですが、これを読む人はどこを見ていいかわからず、視線をウロウロさせてしまうでしょう。作り手が何を重要視しているのかもわかりません。これを青の濃淡によって色分けしたのが下の表です。


同書 119ページより

格段にわかりやすくなったこの表では、「市場順位」によって濃淡をつけています。読み手の目は、まず濃紺=「市場順位が高い」セルに向くでしょう。

特別な理由がない限り、色は控えめに使うのが鉄則です。

日本実業出版社
2017年2月16日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

日本実業出版社

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