IoTを構成する3つの要素
従来から、パソコンやスマートフォンなどの情報通信端末はインターネットにつながっていましたが、IoTでいう《モノ》には、もっと広く人工物あるいは自然物を問わず、ありとあらゆる《モノ》が含まれます。
では、「何のためにつなぐのか、つなぐことで何かご利益があるのか?」といえば、個人の家庭生活や社会生活における利便性・快適性・経済性・安全性などの「生活の質」(QOL)を向上させるためです。
さらに、ありとあらゆる「業」──すなわち、農業・林業・水産業・鉱業、そして建設業、製造業、運輸・通信業、販売・飲食業、さらには金融・保険業、不動産業、サービス業から医療・介護・福祉に至るまで──それぞれの産業における効率向上、省エネ化、働く人の負担軽減、新たなビジネスチャンスの創出などを図るためです。
具体的にIoTの事例を挙げ始めると、スマート(賢い)という接頭語の付いた、「スマートホーム」「スマート農業」、「スマートカー(自動運転車やコネクテッドカーを含む)」「スマートヘルスケア(医療・介護を含む)」…など、枚挙にいとまがありません。
このように、IoTは私たちの生活や社会そのものを一変させる可能性を秘めた技術体系です。
ところで、IoTはいったいどのようにして、産業や社会の中でそれを実現するのでしょうか? IoTを技術的側面から見ると、大きく、「データ収集」「データ送信」「データ処理」の3つの構成要素があります。
1)データ収集
──モノの状態をセンサーにより素早く検知し、データを「収集」すること
2)データ送信
──収集したデータを「送信」によりインターネットに載せること
3)データ処理
──インターネットに上げられた膨大なデータ(ビッグデータ)に「処理」を施し、誰でも容易にアクセスし利用できる形のクラウドサービスとしてオープンにすること
IoTの技術全般を理解する上で、上記3つの構成要素それぞれについて理解を深めることが一番わかりやすく、また近道であると考えます。
実は、私自身はIoT前とIoT後の変化に対して、大きな期待感をもっています。それは、「これまでは一部の専門家がつくったものを一般ユーザーは使うだけにすぎなかったが、IoTの登場によって、使うだけでなく、誰でもつくる側に参加できるようになり得るのではないか」と感じていることです。
ぜひ皆さんも「IoTを使ってこんなことができないだろうか、どうすればできるだろうか?」と考えてみてはいかがでしょうか?
SBクリエイティブ株式会社のご案内
SBクリエイティブが出版しているビジネス書、実用書、IT書、科学書籍の関連記事や、著者自身の解説による動画コンテンツなどを配信しています。
関連ニュース
-
「あさイチ」・波留主演映画で話題 直木賞受賞作「ホテルローヤル」は「私にとってあったかもしれない話」
[ニュース](日本の小説・詩集/ライトノベル)
2020/10/31 -
【話題の本】『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』成田悠輔著
[ニュース](経済学・経済事情)
2022/09/15 -
転職しない人にも効く? 転職本が話題【ビジネス書ベストセラー】
[ニュース](ビジネス実用/経営・キャリア・MBA)
2018/08/18 -
「四季報業界地図」「日経業界地図」二大業界地図の最新版が発売 就活生はどちらを選ぶ?
[ニュース](就職・転職/産業研究/ビジネス実用)
2018/09/08 -
我が子の発達が気になる方へ 自身も障害を持つ著者が綴った一冊がランクイン【新書・ベストセラー】
[ニュース](社会学/福祉/教育学/家庭医学・健康)
2016/12/17