三島由紀夫の未公開インタビューに触れた稲垣吾郎が衝撃の告白「夜家に帰ったら泣いてますよ」[ゴロウ・デラックス]

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 稲垣吾郎さん(43)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」18日放送回で、今年1月にTBSで発見された三島由紀夫の未公開インタビューの一部が放送された。稲垣さんは三島の告白に感銘を受け、自身の悩みを告白した。

■死を決意していた三島のインタビュー

 この日の課題図書は見つかった三島のインタビューを基に構成した書籍『告白 三島由紀夫未公開インタビュー』TBSヴィンテージ クラシックス[編](講談社)。また同書の帯にも言葉を寄せている作家の岩下尚史さんがゲストとして登場した。岩下さんは三島由紀夫に関するノンフィクション(『ヒタメン 三島由紀夫若き日の恋』文藝春秋刊)も著している。

 このインタビューが行われたのは1970年2月19日。三島が市ヶ谷の自衛隊駐屯地で自決する9ヶ月前に残した貴重な心境の記録だ。TBS制作の「ゴロウ・デラックス」だけにその音源が放送できるとあり、稲垣さんも「これは凄いことでしょう」と興奮気味に番組はスタートした。

 岩下さんによると三島はこのインタビューの時にはすでに自決を決意していたという。『豊穣の海』4部作を書き上げたその日に三島は自決しており、インタビューはその第3部『暁の寺』を書き上げた日に行われていた。

 また岩下さんは三島が若い頃より45歳で死ぬと周りの人たちには漏らしていたというエピソードを明かす。その理由については「美学でしょう本人の。自分は天才だから、天才と美に仕えなければならないという一生でしょうね」と解説した。それを聞いた稲垣さんは「武士みたいですね。生きながらにして死に方を探してる」「すごいね」と感銘を受けた様子だった。

■美学に殉じた三島、稲垣さんは?

 番組ではインタビュー音声とともに三島の生涯を振り返り、その美学を持つに至った背景を探った。子供の頃は「肉体よりも言葉が先にあった」という三島は、小説家として名声を得た後に自身の肉体に目を向けた。そして30歳からボディビルをはじめ作風が変わってゆく。自分の美意識が求めるままに強靭な肉体を得た三島は自分の思い描いた「浪漫主義的な悲壮の死」に向かって進み続ける。着々と死に向かってゆく三島の姿に稲垣さんは、「それが全てなんだね、生まれたときから。じゃなかったらこれ(過去の作品群)はない。死にこだわってなかったら」と美学に殉じた三島の生き方に理解をあらわした。

 岩下さんは三島作品のなかでも、今の稲垣さんには『午後の曳航』を薦めた。「ゴロウさん泣きますよ。40過ぎたら切実よ。夜帰ったら家で泣いてるでしょ。砂を噛むようでしょ」との岩下さんのお勧めの言葉に、稲垣さんは「そんなに言われたら今夜から読みます。40過ぎて一人だと、夜家に帰ったら泣いてますよ。みんなそうですよ」と力強く開き直っていた。

 また45歳で死を選んだ三島の人生に深く感じ入った稲垣さんは、40代の男としての悩みを「告白」しはじめた。「年取ったらもっと簡単に生きられたり……。子供の頃描いてた40代はすべて理解して、悟って、余裕があって、生き方もわかってて、人に優しくて。そうやって生きていけると思ったらどんどん幼くなってきて。どんどん頼りない自分自身が。最近気づくんです。ほんとここ1年くらいですよ」と堰を切ったように今の心境を吐露した。それに対し岩下さんは「行動する以外ない。三島は勇気を持って行動した。ゴロウさんは勇気を持ってどう行動するかですよ」と稲垣さんを励ましていた。

ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:58から放送中。次回の放送は8月24日。ゲストは古屋雄作さん。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2017年8月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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