累計200万部『君の膵臓をたべたい』文庫発売後も単行本が売れるワケ

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 8月15日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『月の満ち欠け』が獲得した。
 第2位は『デスマーチからはじまる異世界狂想曲(11)』。第3位は『AX アックス』となった。

 4位以下で注目は10位にランクインした『君の膵臓をたべたい』。2015年6月の発売以来、単行本・文庫累計で200万部を突破している大人気の青春小説だ。7月28日に実写映画として公開され再度人気に火がついた。特徴的なのは4月の文庫版発売後も単行本が重版し売れていることだ。「キミスイ」の単行本は、単行本ならではの表紙の美しさや、紙質、印刷など造本部分でも評価が高い。物語への共感はもちろんのこと、美麗な単行本を手元に置いておきたいと読者に感じさせる魅力的な一冊に仕上がっている。

 実写映画も公開3週目で累計興行収入15億円を突破し、特に若い女性の間で人気があるという(興行通信社8月14日調べ)。来年には劇場アニメ化されることも決定し、発表に合わせ予告編がYoutubeで公開された。まだまだ「キミスイ」ブームは終わる気配を見せない。

1位『月の満ち欠け』佐藤正午[著](岩波書店)

あたしは,月のように死んで,生まれ変わる――目の前にいる,この七歳の娘が,いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の,三十余年におよぶ人生,その過ぎし日々が交錯し,幾重にも織り込まれてゆく.この数奇なる愛の軌跡よ! 新たな代表作の誕生は,円熟の境に達した畢竟の書き下ろし.さまよえる魂の物語は戦慄と落涙,衝撃のラストへ.(岩波書店ウェブサイトより)

2位『デスマーチからはじまる異世界狂想曲(11)』愛七ひろ[著](KADOKAWA)

迷宮都市観光を楽しむべく、迷賊王を捕縛し、浮浪児問題の解決のためペンドラゴン養護院を設立したサトゥー。仲間もレベルアップして順風満帆と思いきや、迷宮の中で魔人薬の密造が行われていることが判明し――!?(KADOKAWAウェブサイトより)

3位『AX アックス』伊坂幸太郎[著](KADOKAWA)

最強の殺し屋は――恐妻家。物騒な奴がまた現れた! 新たなエンタメの可能性を切り開く、娯楽小説の最高峰! 「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克巳もあきれるほどだ。兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。書き下ろし2篇を加えた計5篇。シリーズ初の連作集!(KADOKAWAウェブサイトより)

4位『影裏』沼田真佑[著](文藝春秋)

5位『忍物語』西尾維新[著](講談社)

6位『とるとだす』畠中恵[著](新潮社)

7位『か「」く「」し「」ご「」と「』住野よる[著](新潮社)

8位『蜜蜂と遠雷』恩田陸[著](幻冬舎)

9位『弥栄の烏』阿部智里[著](文藝春秋)

10位『君の膵臓をたべたい』住野よる[著](双葉社)

〈単行本 文芸書ランキング 8月15日トーハン調べ〉

BookBang編集部

Book Bang編集部
2017年8月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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