香港の作家・陳浩基の小説『13・67』が「週刊文春ミステリーベスト10」と「本格ミステリ・ベスト10」の海外篇で第1位となった。
『13・67』は、2014年に台湾の出版社から刊行され、台北国際ブックフェア賞(小説部門)と第1回香港文学季推薦賞を受賞しているミステリー小説。名刑事の警察人生を遡りながら、香港現代史の光と闇を描く。香港の映画監督ウォン・カーウァイが映画化権を取得している。
コラムニストの香山二三郎さんは、「週刊新潮」(2017年10月19日号)で、「謎解きにおいてはただ話を引っ繰り返すのではなく、二転三転また四転、超絶技巧のヒネリ技が繰り出される」と同作について触れ、「多彩なミステリー趣向と香港現代史の妙が一冊で味わえる傑作」と評している。
( https://www.bookbang.jp/review/article/540118 )
著者の陳浩基は1975年生まれ。2009年に「藍鬍子的密室(青髭公の密室)」で台湾推理作家協会賞、2011年に『遺忘・刑警』(邦題『世界を売った男』)で島田荘司推理小説賞を受賞。2017年に長篇『網内人』を刊行している。
そのほか、文藝春秋では作品の冒頭や著者インタビュー、書評などを収録したガイドブック『陳浩基「13・67」の魅力とは』が各電子書店で無料配信されている。
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