ビジネスリーダー1万人が選ぶ、2018年上半期の「TOPPOINT大賞」が決定 大賞に新井紀子『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』
文学賞・賞
- Book Bang編集部
- [文学賞・賞]
- (ビジネス実用/工学/教育学)
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- AI vs. 教科書が読めない子どもたち
- 価格:1,650円(税込)
1987年創刊のビジネス書情報誌『TOPPOINT(トップポイント)』がビジネスリーダーを中心とする1万名以上の定期購読者に対する読者アンケートをもとに、第28回「TOPPOINT大賞」(2018年上半期)を決定した。
大賞に輝いたのは新井紀子さんの『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(東洋経済新報社)。人工知能「東ロボくん」の開発者である新井紀子さんが、AIの誤解と限界を示す一方で、日本人の読解力の低下を指摘した一冊。東ロボくんの実験と同時に行なわれた全国2万5000人を対象にした読解力調査では恐るべき実態が判明。これからの危機はむしろ人間側の教育にあることが示され、その行く着く先は最悪の恐慌だという。
受賞に対して、新井さんは「ビジネスシーンで活用が始まっているAIですが、実は『意味』を理解して処理を行っているわけではありません。ところが、中高校生もAIに似たような文章の読み方をしており、教科書すら正しく読めていないという実態が明らかになりました。これでは、人がAIを使いこなして生産性を上げる前に、人の方が職場から駆逐されてしまいます。人とAIが共存共栄するために何をすべきなのか、拙著を通じて多くの方と問題意識を共有できればと願っております」とコメントを寄せた。
2位は“インドのシリコンバレー”と言われる南部の都市「バンガロール」に約7年駐在した著者が、世界のトップ企業がインドに開発拠点を構える流れを解説した『インド・シフト』(PHP研究所)。3位は経営コンサルタントとして100社を超える経営に携わってきた著者が、好循環を生み出す組織の具体例を紹介した『生きている会社、死んでいる会社』(東洋経済新報社)となった。
「TOPPOINT大賞」はビジネス書情報誌『TOPPOINT』が半年間で紹介した書籍60冊のなかから、読者アンケートによって決定される。1位3点、2位2点、3位1点として集計し、総得点1位の書籍を「TOPPOINT大賞」として選定。併せて、得点順に上位10冊を選出する。
http://www.toppoint.jp/best_book_question/result
2018年上半期「TOPPOINT大賞」およびベスト10冊は以下の通り。
大賞『AIvs.教科書が読めない子どもたち』新井紀子[著]東洋経済新報社
2位『インド・シフト』武鑓行雄[著]PHP研究所
3位『生きている会社、死んでいる会社』遠藤功[著]東洋経済新報社
4位『宗教国家アメリカのふしぎな論理』森本あんり[著]NHK出版
5位『ブルー・オーシャン・シフト』W・チャン・キム他[著]ダイヤモンド社
6位『百歳人生を生きるヒント』五木寛之[著]日本経済新聞出版社
7位『深く考える力』田坂広志[著]PHP研究所
8位『EAハーバード流こころのマネジメント』スーザン・デイビッド[著]ダイヤモンド社
9位『遅刻してくれて、ありがとう(上)(下)』トーマス・フリードマン[著]日本経済新聞出版社
10位『ブルー・オーシャン戦略論文集』W・チャン・キム他[著]ダイヤモンド社
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