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- 野の春―流転の海 第九部―
- 価格:2,310円(税込)
作家・宮本輝が、36年に及ぶ歳月をかけて書き継いだ大河小説「流転の海」シリーズが完結した。
1982年に「海燕」で連載を開始し、以後「新潮」にて連載された「流転の海」シリーズは、著者が自身の「父」をモデルとした実業家・松坂熊吾と、その宿命に翻弄される母と子の、波瀾の人生を描いた自伝的長篇で、累計230万部突破している。完結巻となる『野の春 流転の海 第九部』は、「新潮」(2016年10月号)から連載が始まり、今年6月に完結。単行本は10月31日に発売される。
また、完結を記念して『流転の海 愛蔵版 全9冊セット』が限定300部で発売される予定で、特典として主人公松坂熊吾の名台詞を書いた直筆色紙、「流転の海」連載第一回冒頭の直筆原稿のレプリカ、自作について語る著者の肉声を収録したCDが付録される。
『流転の海 愛蔵版 全9冊』
https://www.shinchosha.co.jp/book/332520/
そのほか、新潮社発行の読書情報誌「波」(2018年10月号)では、完結を記念したインタビューが掲載され、作品に込められた想いを語っている。
著者の宮本は、1947年兵庫県神戸市生まれ。追手門学院大学文学部卒業後、広告代理店勤務等を経て、1977年に自身の幼少期をモチーフにした小説「泥の河」で太宰治賞を受賞し作家デビュー。翌年「螢川」で第78回芥川賞を受賞。その後、結核のため二年ほどの療養生活を送るが、回復後、『優駿』で吉川英治文学賞、『約束の冬』で芸術選奨文部科学大臣賞、『骸骨ビルの庭』で司馬遼太郎賞を受賞、2010年には紫綬褒章を受章している。代表作に「川三部作」と呼ばれる『泥の河』『螢川』『道頓堀川』や登場人物の書簡体文学の『錦繍』、自身の出身校を舞台にした青春小説『青が散る』などがある。
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2018年9月27日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
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