第11回山田風太郎賞が決定 今村翔吾『じんかん』が受賞

文学賞・賞

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 第11回山田風太郎賞が16日に発表され、今村翔吾さんの『じんかん』(講談社)に決まった。

 受賞作『じんかん』は、仕えた主人を殺し、天下の将軍を暗殺し、東大寺の大仏殿を焼き払った松永弾正の半生を描いた時代小説。民を想い、民を信じ、正義を貫こうとした青年武将が稀代の悪人となったのはなぜか?

 文芸評論家の縄田一男さんは、直木賞の候補を受け、「たとえ結果がどうであろうと、私の直木賞は『じんかん』以外にはない」と絶賛。「約500ページの大部の一巻は、間違いなく一気読みだ。現代の“じんかん”にも思いを馳せさせる傑作といえよう」(週刊新潮・書評)と評している。
https://www.bookbang.jp/review/article/634230

 著者の今村さんは、1984年京都府生まれ。2017年に『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』でデビューし、同作で第7回歴史時代作家クラブ賞・文庫書き下ろし新人賞を受賞。「羽州ぼろ鳶組」シリーズがヒットし、第4回吉川英治文庫賞候補となる。2018年には「童神」で第10回角川春樹小説賞を受賞、同作は第160回直木賞候補となった。2020年に『八本目の槍』で第41回吉川英治文学新人賞を受賞している。

「山田風太郎賞」は、戦後日本を代表する大衆小説作家・山田風太郎の独創的な作品群と、その作家的姿勢への敬意を礎に、有望な作家の作品を発掘顕彰するために創設された文学賞。ミステリー、時代、SFなどジャンルを問わず、対象期間に発表され、最も面白いと評価された作品に与えられる。第11回の選考委員は、奥泉光さん、恩田陸さん、貴志祐介さん、筒井康隆さん、林真理子さん、夢枕獏さんの6氏が審査を務めた。

 第11回の候補作品は以下のとおり。

『じんかん』今村翔吾[著]講談社
『土に贖う』河﨑秋子[著]集英社
『昨日星を探した言い訳』河野裕[著]KADOKAWA
『わたしの美しい庭』凪良ゆう[著]ポプラ社
『暴虎の牙』柚月裕子[著]KADOKAWA

Book Bang編集部
2020年10月17日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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