『ひらばのひと(1)』
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【気になる!】コミック『ひらばのひと①』
[レビュアー] 産経新聞社
講談社が講談をテーマにした漫画を発行した。二ツ目の女流講談師である泉花は、落語と比べ人気のない講談の現状に悩む日々を過ごす。つかみどころのない平成生まれの弟弟子・泉太郎の言動にはヤキモキさせられ、さらには〝幽霊騒動〟も勃発し…。世に心配の種は尽きないが、泉花と泉太郎は今日も高座に立ち、芸の道を歩んでいく。
独特の節で読む軍記物の勇壮な場面を「修羅場(ひらば)」と呼ぶなど、講談について「いろはのい」から教えてもらえるのがありがたい。コメディータッチなので気軽に読め、高座にも足を運びたくなってくる。(久世番子著、神田伯山講談監修、講談社・715円)