【産経の本】『封印された「日本軍戦勝史」』井上和彦著 GHQに隠された史実と真実

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快進撃を続けた緒戦や守勢に回った南方での攻防戦など第二次大戦で敢闘した日本軍の姿を描く。

日本軍は強かった―。敵軍に語り継がれている事実。また、各戦跡を歩いた著者は日本軍を称賛し感謝する多くの声を聞き「これはどういうことなのか」と考える。史実と真実は戦後のGHQ(連合国軍総司令部)による洗脳政策で〝日本人だけ〟に伝わっていなかったのだ。

例えば昭和16年12月の開戦直後のマレー作戦では〝黄色い人〟がいつか現れて〝白い支配者〟を追い払うという伝説があり、英国の圧政に苦しんでいたマレー人には、日本軍が解放者として映った。17年のシンガポール攻略後、第25軍を率いた山下奉文(ともゆき)中将は日本将兵の忠魂塔を建立した。その裏側には十字架を建て、英軍兵士の霊を弔うことも忘れなかった。本書ではこうした挿話や日本軍人の武士道精神がつづられる。

戦後の日本では、負け戦の理由をあげつらい、日本軍の戦略や用兵がいかにダメであったか、連合軍にどのように打ちのめされたか、ということばかりが伝えられてきた。これまでの学校教育や報道とは異なる史実の発見で、新たな歴史認識が芽生えるはずだ。

(産経NF文庫・902円)

産経新聞
2021年6月26日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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