本屋大賞『52ヘルツのクジラたち』の町田その子 受賞後第一作で、捨てられた娘と捨てた母の再会を描く[文芸書ベストセラー]

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 11月9日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』が獲得した。
 第2位は『むき出し』。第3位は『むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。』となった。

 4位以下で注目は6位にランクインした『星を掬う』。『52ヘルツのクジラたち』(中央公論新社)で2021年本屋大賞を受賞した町田そのこさんの受賞後第一作。幼いころ母親に捨てられた女性が主人公。彼女はDV夫から逃げ出すために逃げ込んだ一種のシェルターで母と再会する。そこで暮らしていた他の二人の女性とともに4人で共同生活をはじめる。捨てられた子どもと捨てた母親、母を「母」と呼ぶ別の女性、娘に捨てられた女性。事情を抱えた新しい家族のような共同生活のなかに希望の光が灯る。

1位『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』佐藤愛子[著](小学館)

『九十歳。何がめでたい』の待望の続刊!  2016年に発売した『九十歳。何がめでたい』は2017年の年間ベストセラー総合ランキング第1位になり、現在までに130万部を超えるベストセラーになりました。  本作は、あれから5年、時は平成から令和にうつり、今秋98歳になる佐藤愛子さんが断筆宣言をした「さようなら、みなさん」を収録する「最後のエッセイ集」となります。(小学館ウェブサイトより抜粋)

2位『むき出し』兼近大樹[著](文藝春秋)

小さい頃から、殴って、殴られるのが普通だった。誰も本当のことを教えてくれなかった。なぜ自分だけが、こんな目にあうんだろう――上京して芸人となった石山の前に現れる、過去の全て。 ここにいるのは、出会いと決断があったから。 著者渾身の、初小説。(文藝春秋ウェブサイトより)

3位『むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。』青柳碧人[著](双葉社)

日本昔ばなし×本格ミステリふたたび! 2019年4月に刊行されるやいなや瞬く間にベストセラーとなった『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の続編が誕生。今回収録されたのは、「かぐや姫」「おむすびころりん」「わらしべ長者」「猿蟹合戦」「ぶんぶく茶釜」の5編。果たしてこれらの昔ばなしがどんなミステリになったのか。各作品を通してのテーマが隠されており、それぞれのつながりも楽しい短編集です。(双葉社ウェブサイトより)

4位『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2』ブレイディみかこ[著](新潮社)

5位『ふつつかな悪女ではございますが3 ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』中村颯希[著](一迅社)

6位『星を掬う』町田そのこ[著](中央公論新社)

7位『さよならも言えないうちに』川口俊和[著](サンマーク出版)

8位『闇祓』辻村深月[著](KADOKAWA)

9位『透明な螺旋』東野圭吾[著](文藝春秋)

10位『夜が明ける』西加奈子[著](新潮社)

〈文芸書ランキング 11月9日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年11月13日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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