「相手を挑発せず、時間稼ぎに徹すること」大石英司がウクライナ情勢を踏まえ、日本と中国の関係に警鐘[ノベルスベストセラー]

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 2月22日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、ノベルス第1位は『劇場版 呪術廻戦 0 ノベライズ』が獲得した。
 第2位は『帝国時空大海戦【3】日米最終決戦!』。第3位は『台湾侵攻2 着上陸侵攻』となった。

 3位の『台湾侵攻2 着上陸侵攻』は小説家の大石英司さんが中国による台湾侵攻を扱った作品。描かれる紛争の舞台は台湾のみならず、日本も中国に「ハイブリッド戦争」を仕掛けられ、列島全体の電気・テレビ・ネットなどがダウンする事態に追い込まれている。

 発売にあわせ、大石さんは中央公論新社のウェブサイトに作者コメントを掲載。緊迫するウクライナ情勢の行く末に懸念を示しながら《われわれが学び取れることは何か?それは、極めてシンプルな一つの原因です。自らを救う(守る)意志がない者は溺れる。隣人に隙を突かれるということです。》と警鐘を鳴らす。しかしウクライナはロシアの軍拡に対応できるほどの軍事力を持つことはできず、それは中国と日本の関係も同じと指摘する。では限られた軍事力で生き延びるためにはどうすべきか。大石さんは《ここではやって行けないことがあった。ウクライナのNATO加盟はもう少し慎重に立ち回るべきだった。》と述べ、《相手を挑発せず、時間稼ぎに徹すること》と今回のウクライナの対応を大国を相手にする際の反面教師とすべきと訴えている。

1位『劇場版 呪術廻戦 0 ノベライズ』芥見下々[原作]瀬古浩司[脚本]北國ばらっど[小説](集英社)

高校生の乙骨憂太は、「呪い」となった幼なじみ・祈本里香に憑かれ苦しんでいた。そこに最強の呪術師・五条悟が現れ、憂太を”東京都立呪術高等専門学校”へと導く。「呪い」を祓うために「呪い」を学ぶその場所で、憂太は里香の呪いを解くことを決意し、同級生の禪院真希・狗巻棘・パンダとともに呪術師として歩みだすのだった!ノベライズ限定の特製クリアしおりつき!(集英社ウェブサイトより)

2位『帝国時空大海戦【3】日米最終決戦!』羅門祐人[著](電波社)

時空移動の力を駆使して、令和と昭和の日本を自在に行き来する鳴神武人。日本を理想の国家に変えるべく、現代の最新技術や軍事知識などを最大限に利用し、航空主体の新生日本軍を創り出すことに成功する。未来の力による大幅な軍備増強が叶い、いまやアジアどころか世界でも有数の軍事力を保有する日本であったが、各国の思惑はときに鳴神武人の予想を超え、米国とソ連それぞれを相手どるという熾烈な世界大戦のうねりに巻き込まれていく。戦争の長期化を嫌った日本は、敵国をはるかに凌駕する航空戦力を集結させ、昭和世界では常識外であった潜水艦の活用を武器に、米太平洋艦隊との最後の戦いに挑む!(電波社ウェブサイトより)

3位『台湾侵攻2 着上陸侵攻』大石英司[著](中央公論新社)

台湾西岸に上陸した人民解放軍2万人を殲滅した台湾軍に、軍神・雷炎擁する部隊が奇襲を仕掛ける—-邦人退避任務に〈サイレント・コア〉原田小隊も出動し、ついに司馬光がバヨネットを握る!(中央公論新社ウェブサイトより)

4位『烈火の太洋4 中部ソロモン攻防』横山信義[著](中央公論新社)

5位『冷酷王子と秘密の子』ルーシー・モンロー[作]片山真紀[訳](ハーパーコリンズ・ジャパン)

6位『呪術廻戦 逝く夏と還る秋』芥見下々[著]北國ばらっど[著](集英社)

7位『スター作家傑作選~小さな秘密の宝物~』ダイアナ・パーマー[著]ビバリー・バートン[著] ジュリア・ジェイムズ[著]沖多美[他訳](ハーパーコリンズ・ジャパン)

8位『国王の受難 デルフィニア戦記外伝4』茅田砂胡[著](中央公論新社)

9位『冬きたりなば… ベティ・ニールズ・コレクション』ベティ・ニールズ[著]麻生恵[訳](ハーパーコリンズ・ジャパン)

10位『望まれぬ王妃 ハーレクイン・ロマンス~純潔のシンデレラ~』ケリー・ハンター[作]中野恵[訳](ハーパーコリンズ・ジャパン)

〈ノベルスランキング 2月22日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2022年2月26日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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