ビートたけし「ネットを媒介に庶民のモラルも壊れてきている」新著で「オイラの考え」を表明 坂本龍一、上島竜兵らへの追悼も[新書ベストセラー]

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 11月28日トーハンの週間ベストセラーが発表され、新書第1位は『大常識』が獲得した。
 第2位は『家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊』。第3位は『貧乏ピッツァ』となった。

 3位に初登場の『貧乏ピッツァ』はマンガ家のヤマザキマリさんによる食にまつわるエッセイ集。絵画を学ぶために17歳で留学したヤマザキさん。極貧の画学生時代に食べたパスタやピッツアの味が今でも忘れられないという。食の記憶とともに溢れ出す数々の人生のシーンを描く。

 4位以下で注目は4位に初登場の『ニッポンが壊れる』。ビートたけしさんが「崩壊寸前のニッポン」を一刀両断。たけしさんは同書のまえがきで、コンプライアンスに縛られたテレビの世界の変化をなげき、ビッグモーターの不正疑惑や安倍晋三元首相襲撃事件をあげ、日本が“壊れている”と感じるようなことが増えてきたと述べる。また日本にはSNS中毒がはびこり《ネットを媒介に庶民のモラルも壊れてきている》と警鐘を鳴らしている。後半では近年亡くなった坂本龍一さんや上島竜兵さん、アントニオ猪木さんや上岡龍太郎さんらとの思い出のエピソードにも紙幅を割いている。

1位『大常識』百田尚樹[著](新潮社)

どう考えてもおかしいやろ。政治家は余計なことばかりしている。自称リベラルは多数の意見を踏みにじっている。人権派は犯罪者のほうばかりを向いている。願うだけで平和が維持できると考えるバカがはびこっている。新型コロナワクチンの批判はタブーになり続けている。道徳心がない奴がのさばっている――非常識に満ちたこの世界に、今こそ必要なのは「大いなる常識」だ。ベストセラー作家が振るう怒りの鉄拳!(新潮社ウェブサイトより)

2位『家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊』磯田道史[著](PHP研究所)

徳川家康は、いかにして幕府を創り上げ、それはなぜ、どのように崩壊していったのか。そして、家康が近代日本に与えた影響とは――。(PHP研究所ウェブサイトより)

3位『貧乏ピッツァ』ヤマザキマリ[著](新潮社)

17歳でフィレンツェに留学。極貧の画学生時代に食べたピッツァの味が、今でも忘れられない――。トマト大好きイタリア人、ピッツァにおける経済格差、世界一美味しい意外な日本の飲料など、「創造の原点」という食への渇望を、シャンパンから素麺まで貴賤なく綴る。さらに世界の朝食や鍋料理、料理が苦手だった亡き母のアップルパイなど、食の記憶とともに溢れる人生のシーンを描き、「味覚の自由」を追求する至極のエッセイ。(新潮社ウェブサイトより)

4位『ニッポンが壊れる』ビートたけし[著](小学館)

5位『一億三千万人のための『歎異抄』』高橋源一郎[著](朝日新聞出版)

6位『謎とき 世界の宗教・神話』古市憲寿[著](講談社)

7位『日本の歪み』養老孟司[著]茂木健一郎[著]東浩紀[著](講談社)

8位『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』今井むつみ[著]秋田喜美[著](中央公論新社)

9位『物語 江南の歴史 もうひとつの中国史』岡本隆司[著](中央公論新社)

10位『歴史で読み解く!世界情勢のきほん』池上彰[著](ポプラ社)

〈新書ランキング 11月28日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2023年12月2日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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