戦前、豪華客船として活躍した「竜王丸」。戦中に敵の魚雷攻撃を受けて沈没しながら乗組員のほぼ全員が無事で、「奇跡の船」と国民に語り継がれている。
沈没から75年後、当時の内装まで再現され、豪華客船として復活する。その進水式の日、戦前の竜王丸をめぐり、当時の関係者の日記に書かれた出来事を探るため、雑誌記者が取材に訪れる。日記に記された出来事と同じ時間、場所に集まった人々は…。
劇団演出家・劇作家の著者が上演舞台を小説化。平和、人の幸せ、運命、生きる意味を考えさせられ、笑いながら胸が熱くなった。(幻冬舎・1400円+税)
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2018年3月4日 掲載
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