『犬を飼う そして…猫を飼う』
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【気になる!】コミック 『犬を飼う そして…猫を飼う』
[レビュアー] 産経新聞社
「孤独のグルメ」の作画などで知られ、昨年死去した谷口ジローさんの短編集の決定版。「犬を飼う」は、主人公夫婦の14歳の愛犬、タムが衰弱していき、死を迎える場面を克明に描く。続編の「そして…猫を飼う」はタムの死から1年後が舞台で、夫婦はふとしたきっかけで猫を飼うことになる。両作とも谷口さん自身の体験が基になっており、そのことをつづったエッセーも収録されている。
家族の一員であるペットを看取(みと)る描写は過酷で、読む人の胸を打つ。だが、それ以上に、ペットとともに生きることの素晴らしさを改めて教えてくれる一冊。(谷口ジロー作、小学館・1200円+税)