『明日は日曜日』
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【気になる!】文庫『明日は日曜日』
[レビュアー] 産経新聞社
自らも会社勤めの傍ら、多くの「サラリーマン小説」を発表した直木賞作家による昭和28年刊の作品。
新大阪産業に入社して3年、総務課勤務の桜井大伍君は「人から頼まれたら、嫌とはいえない」性分。他の社員の恋の悩みや夫婦のいざこざを解決すべく奔走する。だが、話がややこしくなってくると、同期でひそかに思い合っている隣の席の山吹桃子さんに助け舟を求めて…。
週休一日時代のどこか牧歌的なサラリーマン文化が描かれ、懐かしいような新鮮なような。まさに帯の惹句(じゃっく)通り「面白すぎるぞ!昭和のラブコメ」也。(源氏鶏太著、ちくま文庫・760円+税)