【気になる!】文庫『赤い風』

レビュー

1
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

赤い風

『赤い風』

著者
梶 よう子 [著]
出版社
文藝春秋
ジャンル
文学/日本文学、小説・物語
ISBN
9784167916749
発売日
2021/04/06
価格
935円(税込)

書籍情報:openBD

【気になる!】文庫『赤い風』

[レビュアー] 産経新聞社

 時は元禄。徳川五代将軍・綱吉の側用人で川越藩主の柳沢保明(のちの吉保)は、その利用をめぐり周辺の村で争いが続いてきた武蔵野原野の開墾を命じる。

 水源が遠く、赤土で水はけが悪く、春と冬には赤土を舞い上げ、視界を閉ざす「赤い風」も。そんな荒寥とした台地を、豊かな耕地に変えるべく農民ら入植者と藩士たちが開拓に挑む。だが、2年の期限が迫るなか、農民同士や、農民と武士の衝突・反目、事件も立ちはだかり…。

 武士とは、政とは何か。人や暮らしは変われど、変わらぬもの、継がれるべきものもある。その意味を考えさせる歴史長編だ。(梶よう子著、文春文庫・935円)

産経新聞
2021年4月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • このエントリーをはてなブックマークに追加