『昭和のグラゼニ(1)』
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【気になる!】コミック『昭和のグラゼニ①』
[レビュアー] 産経新聞社
人気野球漫画「グラゼニ」シリーズのスピンオフ。主人公の凡田夏之介を発掘したスカウト、安田良樹の若き日々が描かれる。
舞台は昭和45年の山梨。高校3年の安田はプロ野球の大スター・長茂(モデルは長嶋茂雄)に憧れ、長茂の母校のリッキョー大学を志す。つてがなくモグリで野球部のセレクションに参加し、当然正体がバレるのだが、そこで偶然居合わせた長茂に目をかけられ…。
「白球に懸ける立身出世物語」という宣伝文を令和の今聞くと逆に新鮮。大家族の絆とハングリー精神、昭和の強豪校の空気が濃密に描かれ、読ませる作品。(森高夕次原作、川(かわ)漫画、講談社・715円)