遊びと謎が心を刺激する。「ゲーム小説5選」

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  • きみはサイコロを振らない
  • マイ・リトル・ヒーロー
  • 虹を待つ彼女
  • トランプ殺人事件
  • 盤上の夜

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遊びと謎が心を刺激する。「ゲーム小説5選」

[レビュアー] カドブン

多くが「運」と「ひらめき」と「戦略」からできていて、のめり込めば寝食を忘れ、負けず嫌いならなおのこと、勝つまではやめられないもの。

サイコロ遊びから、囲碁や将棋、チェスなどのボードゲーム、カードゲームにパズルにクイズ、シューティング、アクションゲーム、シミュレーションゲームやRPG、鬼ごっこやスポーツまで。何歳になっても、ゲームの数々には遊び心をくすぐられます。

今回ご紹介するのは、ゲームを扱った5つのおすすめ小説です。謎と感動に満ちた物語のなかで遊びはじめたら、小説だって、きっともうやめられない。

■人生にはまだまだ遊びがある。おすすめの「ゲーム小説5選」

■新名智『きみはサイコロを振らない』(KADOKAWA刊)

遊びと謎が心を刺激する。「ゲーム小説5選」
遊びと謎が心を刺激する。「ゲーム小説5選」

「呪いのゲーム」はどこにある? 新鋭による青春ホラーミステリの感動作

――人生なんて、しょせんはゲームだ。
中学時代の友人の死が忘れられず、そんな信条で日々を淡々と過ごす高校生の志崎晴(しざきはる)。
「遊ぶと死ぬ」ゲームを探しているという同級生・莉久(りく)に頼まれ、彼女と、呪いの研究をしている大学院生・葉月(はづき)と共に、不審な死を遂げたゲーマー男性の遺品を調べることに。
大量に残されたゲームをひとつずつ遊んで検証する三人。するといつのまにか晴の日常に突然〈黒い影〉が現れるように――。
〈晴くんって、実はもう呪われてない?〉
呪いのゲームはどこにあるのか? その正体と晴の呪いを解く方法は――。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322211001529/

■冲方丁『マイ・リトル・ヒーロー』(文藝春秋刊)

遊びと謎が心を刺激する。「ゲーム小説5選」
遊びと謎が心を刺激する。「ゲーム小説5選」

オンラインゲームを通して、父と息子の絆と成長を描く

意識不明の息子からゲーム内に届いたメッセージ。
息子を救うため、父はeスポーツの世界大会を目指す――
暢気なだけが取り柄の暢光は、事業を興しては失敗し、妻から離婚を言い渡される始末。離れて暮らす中2の息子と小3の娘とはオンラインで会うばかりで、オンラインゲームは最後の砦となっている。
そんな中、息子の凛一郎が交通事故に遭い、意識不明に。悲しみに暮れる暢光だったが、ゲーム内で息子からメッセージが届き……
ゲームを通して成長し、繋がっていく、新しい家族の物語。

(あらすじ:文藝春秋オフィシャルHPより引用)

■逸木裕『虹を待つ彼女』(角川文庫刊)

遊びと謎が心を刺激する。「ゲーム小説5選」
遊びと謎が心を刺激する。「ゲーム小説5選」

圧倒的な評価を集めた、第36回横溝正史ミステリ大賞大賞受賞作!!

2020年、研究者の工藤賢は死者を人工知能化するプロジェクトに参加する。モデルは美貌のゲームクリエイター、水科晴。晴は“ゾンビを撃ち殺す”ゲームのなかで、自らを標的にすることで自殺していた。人工知能の完成に向け調べていくうちに、工藤は彼女に共鳴し、惹かれていく。晴に“雨”という恋人がいたことを突き止めるが、何者かから調査を止めなければ殺す、という脅迫を受けて――。極上のミステリ×珠玉の恋愛小説! 第36回横溝正史ミステリ大賞受賞作。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321812000070/

■竹本健治『トランプ殺人事件』(講談社文庫刊)

遊びと謎が心を刺激する。「ゲーム小説5選」
遊びと謎が心を刺激する。「ゲーム小説5選」

ゲーム三部作完結編は密室&暗号ミステリ!

洋館で行われたトランプゲームの最高峰コントラクト・ブリッジの最中、女性が鍵のかかった部屋から消失。別の場所で屍体で見つかった。天才少年囲碁棋士・牧場智久らは、洋館で発見された暗号を解読にかかるが……。書下ろし短編「麻雀殺人事件」収録。

(あらすじ:講談社オフィシャルHPより引用)

■宮内悠介『盤上の夜』(創元SF文庫刊)

遊びと謎が心を刺激する。「ゲーム小説5選」
遊びと謎が心を刺激する。「ゲーム小説5選」

彼女は四肢を失い、囲碁盤を感覚器とするようになった──。

若き女流棋士の栄光をつづり、第1回創元SF短編賞で山田正紀賞を贈られた表題作にはじまり、同じジャーナリストを語り手にして紡がれる、盤上遊戯、卓上遊戯をめぐる6つの奇蹟。囲碁、チェッカー、麻雀、古代チェス、将棋……対局の果てに人知を超えたものが現出する。デビュー作品集ながら直木賞候補となり、日本SF大賞を受賞した、2010年代を牽引する新しい波。解説=冲方丁

(あらすじ:東京創元社オフィシャルHPより引用)

KADOKAWA カドブン
2023年05月22日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

KADOKAWA

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