世界初の社会主義革命を導いた「未完の芸術革命」の全容とは-。ロシア美術史の名著が文庫化された。
20世紀初頭に文学、美術、演劇など幅広い分野で前衛的実験を繰り広げた芸術運動「ロシア・アヴァンギャルド」は、やがてロシア革命(1917年)と結び付き、社会の中で力強く推進された。しかし、ソ連の最高指導者スターリンの独裁体制下で「形式主義」と批判されると一転、粛清の対象になる。本書は革命詩人マヤコフスキー、「絵画の死」を実践した画家マレーヴィチら、激動の時代を生きたアーティストの挑戦に光を当てている。(ちくま学芸文庫・1760円)
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2023年8月27日 掲載
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