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- ニュースの“なぜ?”は世界史に学べ
- 価格:880円(税込)
現代史に興味を抱く人が増えてきた。2月に発表された「新書大賞2016」(中央公論新社主催)ではなんと上位10作中、7作が現代史を扱った新書だった。それだけ世界が複雑化し、現代史を学ぶ事によって世界の今を掴みたいという欲求が人々の間に高まっているのだ。3月13日BS日テレの番組「久米書店」で司会の久米宏さん(71)が「全てのニュースのバックには歴史がある」と語り、「この本はニュース番組をやっているときに読みたかった」と話題の新書『ニュースの“なぜ?”は世界史に学べ 日本人が知らない100の疑問』茂木誠[著](SBクリエイティブ )をとりあげた。
■ニュースを理解するには歴史を学べ
著者の茂木誠さんは予備校の人気世界史講師。因果関係を見出し、論理を構築してゆく茂木さんの講義は、多くの受験生から圧倒的指示を受ける、“カリスマ講師”の一人だ。番組ゲストとして登場した茂木さんは「世界の歴史は理想ではなく利益で動く」と語り、複雑な中東情勢やロシア、EU、中国やアメリカの問題をとりあげ、久米さんや壇蜜さん(35)の疑問に答えた。冒頭にもあげたように、ニュースを理解するためには背景の歴史を理解しておかなければならない。久米さんは果たして日本の政治家は歴史を勉強していますかね?と茂木さんに問うた。茂木さんは「教科書や受験に必要な世界史と、実際に求められる世界史は違う。受験用の世界史ばかりを頭に詰め込んだ人が官僚や政治家になる。それは使えない、過去のどうでもよい情報。そういうことばかりを詰め込めば良い学校に行けるシステムが間違っている」と論を展開した。
■シーア派・スンニ派を一行で説明せよ
前段のような理由から、センター試験の世界史の問題は「どうでもいいですよね」と語る茂木さん。そして例えばこんな問題を出せばよいとあげたのが「シーア派とは何かを一行で説明せよ」。壇蜜さんは「隠れてる人を信じてる人たち」、久米さんは「ムハンマドからの血統のリーダーを信じている、イスラム教の少数派」と答えた。久米さんの答えにほぼ良いですね、と合格点をだした茂木さんが語った正解は「ムハンマドの娘婿アリーの血統を指導者とする、イスラム教の少数派」だった。同様にスンニ派とは「血統よりも経典を重視する多数派」と一言ですっきりと解説した。
■壇蜜と友達になるなら「熱帯魚」
また同番組の壇蜜さんに著者が自著を売り込むコーナーに『目のつけどころはシニアに学べ』(平成出版)の根本明さんが登場。目上の人を敬うことも大事だが、友達となり、シニアの視点を学ぶことで人生が輝くと、シニアとの交流を提案した。壇蜜さんも「同世代といると思いやりが育ちにくい。だから世代が違い、助けが必要な人や知恵をたくさん出せる人たちと交流を持つことで思いやりを持つきっかけになる」とその提案に興味をひかれたようだった。根本さんは囲碁を通してシニアと友情を育んでいるが、壇蜜さんの場合、趣味で世代を超える交流が持てるのは「熱帯魚」だと明かされ、「趣味の友達がほしいな」と語った。
「久米書店 ヨクわかる!話題の一冊」はBS日テレにて毎週日曜18:00から放送中。
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