女優の中江有里 クリスマスにお薦めの絵本を紹介

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 12月14日放送のNHK総合「ひるまえほっと」に女優で作家・書評家の中江有里さん(42)が出演し、月に1度の「ブックレビュー」コーナーで3冊の本を紹介した。

 この日中江さんが紹介したのは、以下の3冊。

五つ星をつけてよ』奥田亜希子[著](新潮社)
ことばのこころ』中西進[著](東京書籍)
シャクルトンの大漂流』ウィリアム・グリル[著](岩波書店)

■インターネットに翻弄される心を活写

『五つ星をつけてよ』はネットショッピングやSNSなどインターネットの世界に翻弄される人たちが主人公の短編集。ネットを通して生じる心の距離やすれ違いが繊細に描かれた作品。中江さんは著者の奥田さんについて「デビュー作のときから読んでいて、おもしろい、本当にお上手だなと思うんです。なかなか言語化できないような気持ちとか状況を見事に表す方。この先もどのような作品を出されるのか非常に楽しみ」と評した。

 そして中江さんはクチコミサイトなどでお店や旅行先が点数で評価される現代の状況に「選択するときの一つの指針にはなるんですけど、それは逆に言うと、自分自身の価値観とか、何がいいかという、見る目を失わせるところがあって」と警鐘を鳴らし、同作ではそれによって揺らぐ人々が描かれ「そこがものすごく共感してしまった」と薦めた。


■日本語の美しさを再確認

『ことばのこころ』は国文学者の著者が日本人の心を表現する、美しい日本語の数々について、分かりやすく解説したエッセイ。ことばに込められた本来の意味や美しさを堪能できる一冊。中江さんは「普段私たちが使っている何気ないことばの語源や、最近使ってないことばだけれども、そういう意味だったのかという、ことばの変化などに着目している一冊。読みながら、そうだったんだという発見もありました」と紹介した。

 同書では季節のことばや古典のことば、名句のことばやテレビに登場することばまで、広い感度で集められており、中江さんは「そういう見方もあったんだと、ことばに宿る心を改めて感じることができて、じーんと、日本語っていいなって考えた」と日本語への愛が芽生える一冊を薦めた。

■クリスマスにお薦めの絵本

『シャクルトンの大漂流』は20世紀初頭、冒険家アーネスト・シャクルトンが南極探検に挑んだ実話を繊細なイラストで描いた長編絵本。70ページの長編でシャクルトンの南極への旅の準備から帰還までの3年間を描いている。

 中江さんは「物語も面白いけどイラストが素敵」と絶賛。ドラマチックな物語のなかシャクルトンのリーダーシップが描かれ「読んでいると手に汗握る」と大人も読める作品だと解説した。そして「クリスマスプレゼントにもお薦めの一冊」と語った。

 今回中江さんが紹介した3冊はいずれも放送中からネット書店への注文が殺到し、19日現在ネット書店Amazonではいずれも在庫切れとなっている。

ひるまえほっと」はNHK総合で月曜から金曜11:05からの放送。「ブックレビュー」コーナーは月に1度放送される。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2016年12月20日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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