10月6日(土)に発売された文芸誌「新潮」(2018年11月号)に、東京都内の古書店で発見された創作ノートに記された永井荷風の草稿が掲載された。
掲載された草稿は、小説「二人艶歌師」と戯曲「渡鳥いつかへる」。本誌には草稿以外に、発見された創作ノートについて国文学者の多田蔵人による解説も掲載されている。
著者の永井荷風は、1879年東京生まれ。高商付属外国語学校清語科中退。広津柳浪・福地源一郎に弟子入りし、ゾラに心酔して『地獄の花』などを著す。1903年より1908年まで外遊。帰国して『あめりか物語』『ふらんす物語』(発禁)を発表する。1910年に慶応大学教授となり「三田文学」を創刊。その一方、花柳界に入りびたって『腕くらべ』『つゆのあとさき』『[ボク【サンズイに墨】]東綺譚』などを著す。1952年に文化勲章受章。1917年から没年までの日記『断腸亭日乗』がある。
また、本誌では町屋良平や滝口悠生、田中慎弥の小説、第50回新潮新人賞受賞作品、柴崎友香と滝口悠生による対談、高橋源一郎による「『文藝評論家』小川榮太郎氏の全著作を読んでおれは泣いた」などが掲載されている。
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2018年10月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
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