稲垣吾郎が文豪の墓参りへ 「ゴロウ・デラックス」終了も“主演”小説始まる

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TBS「ゴロウ・デラックス」公式サイトより

 稲垣吾郎さん(45)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」(TBS系)に8日、作家の山崎ナオコーラさんが出演した。山崎さんと稲垣さんは過去の文豪たちのお墓参りをしながら、それぞれ作品に思いを馳せた。

■文豪の墓参りをする理由

この日の課題図書は山崎さんが日本を代表する文豪たちのお墓を巡ったエッセイ『文豪お墓まいり記』(文藝春秋)。26人の文豪のお墓参りを行い、感じたことや作品への思いを綴ったエッセイ集だ。山崎さんは同作で過去の作家たちの関係性を綴りながら、自身も作家として自分の作品を売ることや賞をとることよりも「文学全体の大きな流れ、日本文学史を続けていくための大きな仕事の一助になることができれば十分かもしれない」と思うようになったと解説。「作家って個人でやってるのではないかもしれない。いろんな人と関わりながら仕事をしている」と現代の作家が過去の作家に会いに行くことの意味を語った。

稲垣さんも同書を読むと、登場する文豪の作品を「読んでみたいというきっかけにも」なったと現代の作家が紹介することの意義に同意をあらわした。

■夏目漱石のお墓は2メートル超

番組は文豪や著名人のお墓が多数ある豊島区の雑司ヶ谷霊園でのロケ。同じく文豪に詳しい作家の岩下尚史さんも同行し、永井荷風や夏目漱石のお墓を巡った。一同はお墓の前で手を合わせ、作家の功績や人物像について語り合った。永井荷風のお墓は荷風の文士業を支えた父親のお墓と並んでおり、夏目漱石のお墓は2メートルを超す安楽椅子のかたちで霊園の中でもひときわ目立っており、それぞれの人生をあらわすかのように特徴的。稲垣さん自身はどのようなお墓にしたいかと問われると「ひっそりしていたい。完全個室のような。花に囲まれていたい」と理想の永眠の場所について語った。

また夏目漱石ゆかりの洋食店「松榮亭」を訪ね漱石が愛したという「洋風かきあげ」を楽しむ様子も放送された。「洋風かきあげ」は豚肉と玉葱を卵と小麦粉で包んで揚げた料理で、漱石が「変わったものが食べたい」と当時の店主にリクエストしてできたものだという。

■稲垣吾郎が主役の長編ミステリー開幕!

5日に行われたTBSの4月期番組改編説明会で「ゴロウ・デラックス」が3月いっぱいで終了を迎えることが発表された。2011年にはじまったこの番組は良質な教養番組として知られ、作家や出版業界からも評価の高い番組だったが、惜しまれながら幕を下ろす。この日の番組終了後公式Twitterも「皆さんの温かいお言葉ありがとうございます。これまで出演していただいた方々も、本当に感謝です。こんなに惜しんでもらえる番組になれたのかと、ただただ胸がいっぱいです! ラストまでどうぞよろしくお願いします!」とつぶやいていた。

ただ稲垣さんと出版業界のつながりは強く、明るい話題も聞こえてきた。主婦と生活社の週刊誌「週刊女性 3月19日号」より稲垣吾郎を主人公に当て書きされた小説「ロストマン ロンリーハート」の連載が始まったのだ。

同作は『NIGHT HEAD』(KADOKAWA)や『アナザヘヴン』(KADOKAWA)などの小説でも知られる映画監督の飯田譲治さんの手による長編ミステリー。稲垣さんをモデルにしながらも妻帯者で浮気をしている“軽い”心療内科医が主人公。稲垣さんはインタビューで作品のなかでの主人公の行動が「確かに僕っぽいというか……。僕だったらこうなるなってことがすっごいありました。本当の僕を見つけてくれた気がします」(「週刊女性 3月19日号」より)と飯田さんの描写に驚きと感謝をあらわしている。稲垣ファンの間ではこの作品の映画化も期待されており、「週刊女性」のウェブサイト「週刊女性PRIME」で他のキャストの配役予想がはじまっている。

「ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:58に放送中。次回は3月14日。ゲストは漫画家の江口寿史さん。課題図書は『step』(河出書房新社)。公式サイトでは予告動画を配信中。
http://www.tbs.co.jp/goro-dx/

Book Bang編集部
2019年3月9日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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