【児童書】『世界の外あそび学じてん』こどもくらぶ編

レビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

世界の外あそび学じてん

『世界の外あそび学じてん』

著者
稲葉茂勝 [著]/こどもくらぶ [編]
出版社
今人舎
ISBN
9784905530800
発売日
2019/05/23
価格
2,750円(税込)

【児童書】『世界の外あそび学じてん』こどもくらぶ編

[レビュアー] 黒沢綾子

■子供の発想 世界同じ

 世界は広いけれど、よく似た「外あそび」は各国にあるようだ。

 例えば、「ドロケイ(泥棒と警察)」と同じような鬼ごっこはエチオピアにもある。日本の「だるまさんがころんだ」は、フランスに行くと「アン、ドゥ、トロワ、ソレイユ!」に。そして「ハンカチ落とし」のハンカチは、国によって手袋や木の棒に変わる。おなじみのドッジボールも、スイスやロシアなどに類似のあそびがあるそうだ。

 いろいろな国の外あそびを、種類別にまとめて紹介するユニークな事典。あそび方の解説と、簡単な国情報が載っている。

 思えば、子供たちはいつも身近な場所で、身近にあるものだけを使ってあそぶしかない。だから、国や地域でバリエーションは多少異なっても、発想は似通ってくるのだろう。

 外あそびを通して、子供たちは他人とのコミュニケーションの大切さや社会のルールなどを理解してゆく。子供たちがいつまでも、無邪気に外で遊べる世の中であってほしい。(今人舎・2500円+税)

 黒沢綾子

産経新聞
2019年6月9日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク