【児童書】『世界の外あそび学じてん』こどもくらぶ編
[レビュアー] 黒沢綾子
■子供の発想 世界同じ
世界は広いけれど、よく似た「外あそび」は各国にあるようだ。
例えば、「ドロケイ(泥棒と警察)」と同じような鬼ごっこはエチオピアにもある。日本の「だるまさんがころんだ」は、フランスに行くと「アン、ドゥ、トロワ、ソレイユ!」に。そして「ハンカチ落とし」のハンカチは、国によって手袋や木の棒に変わる。おなじみのドッジボールも、スイスやロシアなどに類似のあそびがあるそうだ。
いろいろな国の外あそびを、種類別にまとめて紹介するユニークな事典。あそび方の解説と、簡単な国情報が載っている。
思えば、子供たちはいつも身近な場所で、身近にあるものだけを使ってあそぶしかない。だから、国や地域でバリエーションは多少異なっても、発想は似通ってくるのだろう。
外あそびを通して、子供たちは他人とのコミュニケーションの大切さや社会のルールなどを理解してゆく。子供たちがいつまでも、無邪気に外で遊べる世の中であってほしい。(今人舎・2500円+税)
黒沢綾子