「非行少年が三等分したケーキの図」に驚愕 “認知機能”に問題のある子どもたち[新書ベストセラー]
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8月6日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『一切なりゆき 樹木希林のことば』が獲得した。
第2位は『人間の本性』。第3位は『上級国民/下級国民』となった。
4位以下で注目は10位に初登場の『ケーキの切れない非行少年たち』。著者は医療少年院に務める精神科医の宮口幸治さん。宮口さんは何度も非行を繰り返す少年たちのなかに、認知力が弱かったり軽度な知的障害を抱えている子どもが大勢いることに気がつく。本書のタイトルにもなっているようにケーキを等分に切ることさえできない歪んだ認知のもとでは、いくら反省を促しても意味はないという。宮口さんはそういった子どもたちでも一日5分の認知力強化のトレーニングを行うことによって、社会生活に困らないように導くことができ、社会から犯罪を減らすことができると説く。発達障害と犯罪の相関に注目が集まっている昨今、具体的にどのような指導で子どもたちを救えるのか。本書はその実践的な答えを提示している。
■新書 ノンフィクションランキング
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- ケーキの切れない非行少年たち
- 価格:792円(税込)
1位『一切なりゆき 樹木希林のことば』樹木希林[著](文藝春秋)
芝居の達人、人生の達人 今年、惜しくも世を去った名女優が語り尽くした生と死、演技、男と女。それはユーモアと洞察に満ちた樹木流生き方のエッセンスです。(文藝春秋ウェブサイトより)
2位『人間の本性』丹羽宇一郎[著](幻冬舎)
コンピュータやAIは目まぐるしく進化しているが、それらをコントロールする人間ははたして進化しているといえるだろうか。年を重ねても人を妬んだり恨んだりと自己中心的な他人を見て落胆しつつ、同様に成長していない自分に愕然とする。このような人間の心のあり方は時代が変わっても普遍的なテーマであることに変わりはなく、だからこそ古今東西の哲学者が「人間とは何か」を探求し続けているのだ。この深遠な問いと人間の生き方について伊藤忠商事前会長、元中国大使で稀代の読書家でもある著者が、その豊富な人生経験から考察した一冊。(幻冬舎ウェブサイトより)
3位『上級国民/下級国民』橘 玲[著](小学館)
バブル崩壊後の平成の労働市場が生み落とした多くの「下級国民」たち。彼らを待ち受けるのは、共同体からも性愛からも排除されるという“残酷な運命”。一方でそれらを独占するのは少数の「上級国民」たちだ。(中略)ベストセラー『言ってはいけない』シリーズも話題の人気作家・橘玲氏が、世界レベルで現実に進行する分断の正体をあぶり出す。(小学館ウェブサイトより抜粋)
4位『妻のトリセツ』黒川伊保子[編著](講談社)
5位『未来の地図帳 人口減少日本で各地に起きること』河合雅司[著](講談社)
6位『キレる! 脳科学から見た「メカニズム」「対処法」「活用術」』中野信子[著](小学館)
7位『実行力 結果を出す「仕組み」の作りかた』橋下 徹[著](PHP研究所)
8位『新聞という病』門田隆将[著](産経新聞出版)
9位『日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く』ジム・ロジャーズ[著]小里博栄[取材・翻訳・監修]花輪陽子[監修](講談社)
10位『ケーキの切れない非行少年たち』宮口幸治[著](新潮社)
■新書 ノベルスランキング
1位『鬼滅の刃 しあわせの花』吾峠呼世晴[原作]矢島 綾[著](集英社)
2位『NARUTO-ナルト- サスケ烈伝 うちはの末裔と天球の星屑』江坂 純[著]岸本斉史[原作](集英社)
3位『僕のヒーローアカデミア 雄英白書 祭』堀越耕平[原作]誉司アンリ[著](集英社)
4位『十津川警部 追憶のミステリー・ルート』西村京太郎[著](徳間書店)
5位『約束のネバーランド ノーマンからの手紙』白井カイウ[原作]七緒[小説]出水ぽすか[作画](集英社)
6位『約束のネバーランド ママたちの追想曲』白井カイウ[原作]七緒[小説]出水ぽすか[作画](集英社)
7位『NARUTO-ナルト- カカシ烈伝 六代目火影と落ちこぼれの少年』江坂 純[著]岸本斉史[著](集英社)
8位『ONE PIECE novel A(2) 新世界篇』尾田栄一郎[原作]浜崎達也[著](集英社)
9位『ONE PIECE novel A(1) スペード海賊団結成篇』尾田栄一郎[原作]ひなたしょう[著](集英社)
10位『星剣神姫セイクリッドカノン 催眠淫辱に堕ちる心と身体』有機企画[著](キルタイムコミュニケーション)
〈新書 ノンフィクション / 新書 ノベルス ランキング 8月6日トーハン調べ〉
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